RFパワーアンプ(リニアアンプ) Feed

2021年2月18日 (木)

7MHz 200Wリニアアンプ 2

<RFパワーアンプ(リニアアンプ> [FET TR 自作 2SK1530]

スーパージャンクションFETの放熱の限界が見えて、200Wリニアアンプの開発は頓挫していましたが、今になって考えれば、FETを3個も小さな銅片に集中させた事が熱暴走の主因だったと気がつきましたので、まだ諦めきれません。 大きな放熱板にFET1石のみを半田付けした銅板を間隔を開けて実装すれば、200Wも可能かも知れません。いつか再トライしたいと思います。

スーパージャンクションFETの代わりに最新の高fTのトランジスターは使えないものかと、実験を開始しました。 トランジスタは全て秋月で入手できるものばかりです。 用意したのは、時間的な差はありますが以下の3種類です。

Trcomp2全て、オーディオパワーアンプ用ですが、沢山の種類の中から、fTが高そうな石をピックアップしました。 PCの大きさから、プッシュプル回路で、効率が50%とした時、1石のPC相当が出力電力となりますので、いずれも100Wアンプをめざし、それが実現したら、電力合成で200W出力を得ることにします。 今まで、出力の確認はLPFなしの状態で測定していましたが、歪波形の場合、効率が100%を超える事があり、あきらかに誤計測していますので、以降全て7MHzのLPFを通した後の出力をクラニシの電力計で測る事にします。

 

Trcomp2

上のグラフは、候補の3石でリニアアンプを構成した時の入力対主力特性です。VCCは40V、出力トランスは1:4のインピーダンス比に固定した時のデータです。 青色が実測値、赤色は理想特性です。 この中で、最も出力が大きいのはサンケンの2SC3519Aで、他の2石は20%以上少なくなりました。 従い、以降、2SC3519Aに絞って検討する事にします。 

Tramp1

この2SC3519AはVCC=50Vくらいから熱暴走が起こります。 オーディオアンプの場合、エミッターに抵抗を入れるのは常識ですから、この石も抵抗を入れる前提で設計されているのではと考え、以後、0.1Ωのエミッター抵抗を入れ、かつ温度検出用のダイオードは、TRと共締めするのではなく、コレクタフィンに密着させ、かつシリコングリスで覆う事で、70V電圧でも熱暴走する事はなくなりました。

2sc3519a_max

2sc3519a_pp_1

2SC3519Aを70Vの電源で動作させ、最大出力が得られるようにT3の巻き数比を調整した結果が上のデータです。 この時の最大効率は40%くらいでした。 5W入力で90W得られていますが、これはCWの時のみ利用出来る出力で、SSBの場合、少し歪みますが70Wくらいが限界と思われます。 Vccの電圧をこれ以上、上げると、負荷電流が3Aを超えるに伴い電圧が下がってきますので、レギュレーションを確保出来る限界です。 仮に80Vまで上げたとしてもSSB推定出力は91Wくらいです。

この回路で100W以上出す事が出来たら、2台用意して電力合成し、200Wを達成するつもりでしたが、あきらめました。

次は、SiC MOSFETの安いものが無いか探す事にします。

SiC構造で、1000円以下のFETを探すと、何石か候補が出てきます。 それらのspecを眺めていると、普通のSi構造のFETでも似たような特性を持つFETが、存在します。 

Fetcomp2

上の表に有るFETは、上から順に、E級アンプに良く利用されるIRF640、サムウェイがHF 500Wアンプに使用している2SK2482、JA1QVM OMがブログ上で紹介しているオーディオパワーアンプ用の2SK1530、1000円以下で買えるPd=150WクラスのSiC FET SCT10N120H。 一番下のSiC FETを使ったリニアアンプの記事は、まだ見つかっていませんので、本当にHFのリニアアンプに使えるかは不明です。

その中で、IRF640に注目しました。 このFETはEクラスアンプでの使用例はWEB上に沢山ありますが、リニアアンプに使った例を見た事が有りません。 specシートを見た状態では、Ciss以外、SiC FETに匹敵する数値を示すのに、なぜ使われていないのか? 手元にチップタイプのIRF640Nが2石有りましたので。これを使い確認する事にしました。

Irf640data 上のグラフは、IRF640Nをリニアアンプとして、使用した時の入力対出力特性です。 使ったチップタイプ(表面実装用)のFETを20mm x 30mmの銅板にハンダ付けし、この銅板を放熱板に固定したもので、温度補償用のダイオードは0.3mmの銅板に包んで、ドレインの近くにハンダ付けし、かつ、熱暴走を防止する為、ソースに0.1Ωの抵抗を入れてあります。 青色の直線がリニアリティOKの理想カーブを示しますが、赤色の実測データは、とてもリニアリティが確保されているとは言い難いカーブをしています。 このFETはスィッチング用ですから、VgとIdの間にリニアリティは必要なく、その特性は全く考慮されておりません。 Vddをもっと上げたら改善するのだろうかと、50Vまで上げ、5W入力を10W入力にしたとたん、FETが煙を出して死にました。  このFETではリニアアンプを作れない事が判りましたので、ここで検討は終了です。

そこで、IRF640はリニアアンプには使えないが、2SK2482や2SK1530はなぜリニアアンプに使えるのかをデータシートの中から、考察しました。

Fetcompidvg リニアアンプのリニアリティを見る場合、Vg対Id特性が一番重要ですので、上の4石のFETのVg対Id特性を抜粋しました。 IRF640と2SK2482はIdが対数目盛で作成されていましたので、IRF640のみ、リニア目盛に書き換えてあります。 このグラフを見ていると、どのFETでもグラフの線がほぼ直線になる条件は存在しますが、IRF640の場合、動作領域となるId 3A以下の部分では、直線となっていません。 またリニアアンプとして実績のある、2SK1530はその動作域(1A~5A)で、1A付近はアイドル電流でカバーするとすれば、直線に近くなっています。 特に2SK1530はオーディオアンプ用ですから、このリニアリティの確保に最重点を置いたFET設計になっているのでしょう。

こういう風にみると、SiCのSCT10N120Hもリニアアンプとしてそこそこ使えるかも知れません。 ただし、1000円を切ったとは言え、簡単に飛ばせる価格ではないし、どこのメーカー品を見ても、Vg対Idの温度依存性がSiに比べて4倍くらい悪化しています。 とりあえず、SiCではありませんが、通販サイトで入手した2SK1530で実験を再開する事にします。

190 x 165 x37mmのサイズの放熱板に2SK1530 2石と入出力トランスをマウントし、オリジナルの紹介回路図とは少し異なる回路で検討をスタートしました。 ファンは臨時に直径14cmの扇風機を使用しています。

I200w_2sk1530_2

最初、2石のアイドル電流の調整を1個の半固定VRだけにして、2石合計で0.8Aに設定したのですが、出力が出ません。 入力レベルを1Wにしても、電流だけは4A以上流れますが出力が有りません。 どうも出力トランスで、PPの出力がキャンセルされているようです。 そこで、2石のアイドル電流を個別に測ってみました。 一方が0.7A、もう片方が0.1Aで、0.1A側の出力は位相が反転せず、2石が同相となっていました。 結局、通販で買った4石のFETの特性はバラバラで、アイドル電流は個別に合わせないとアンプとして動作しない事が判りました。 バイアス回路を変更し、アイドル電流を個別に調整できるようにしました。

一応出力が出るようになりましたので、Vd=50Vと60Vでテストしてみました。 入力端子のSWRは1.7くらいです。

Data2sk1530_50v

Data2sk1530_60v

Graf2sk1530_50v

Graf2sk1530_60v

左上がVd=50Vの時の入出力データとそのグラフ、右上がVd=60Vの時の入出力データとグラフです。 Vd=60Vの時、5W入力時、195Wの出力が得られていますが、この測定が終わった直後にFETが熱暴走を起こし壊れました。 ダイオードによる温度検出で、温度補償を行ったつもりでいたが、不十分でした。 今まで、温度補償用のダイオードはFETの樹脂の表面に押し当てていたのですが、どうもうまく温度をピックアップしてくれません。そこで、FETのドレインに一番近い放熱板に押し当てる事にしました。 さらに、安全の為、ソースに0.05Ωの抵抗を挿入する事にしました。 出力が落ちますが、落ちたらVdを上げてカバーします。

Data2sk1530re_50v

Data2sk1530re_55v

Graf2sk1530re_50v

Graf2sk1530re_55v

温度補償用ダイオードの位置を変更し、ダイオードの数も4本にし、かつソースに0.05Ωの抵抗を追加した時のVd=50VとVd=55Vのデータです。 Vd=55V時に飽和しかかりの状態で205Wの出力が得られています。 ここで、ソース抵抗を入れた事により効率も向上しています。 リニアリティの実測データは、100W以下で、多少出すぎになっていますが、温度による差と考えられ、測定の時間差により出てきた数値と思われます。 従い、大きな歪はないと思われます。

使用したRFパワー計がクラニシのMAX200Wであり、長くパワーを印加できないので、オイル冷却のダミーと、コメットのSWRパワーメーターに変更し、60Vで熱暴走の有無を確認する事にします。

現在の状態での配線図は以下です。 トランスに使用したフェライトコアは配線図の中に書き込みました。 使用したケーブルはエーモンブランド0.75SQの自動車用低圧ケーブルで、ホームセンターの車用部品売り場で見つけたものです。

Sch2sk1530

2sk1530_60v

 左のデータはVd=60V時の入出力特性です。 200W出力を2分間キープした後で測定したデータとなります。 さすがに、200Wを2分間もキープすると、焦げ臭いにおいも漂いますが、熱暴走は起こらず、Idは次第に減少していく傾向にあります。 グラフデータを見る限り完全なリニアリティが確保された出力は170Wくらいですが、TSSで200Wの認証を受けるには、ちょうどぐらいの出力です。 

これから、実際のケースに収めて、エージング試験を行い、実用レベルを確かめる事にします。

 

 

 

 

200wpa_unit

従来の100Wアンプユニットを取り外し、今回の200Wアンプユニットをケースに収納しました。 LPFやアンテナ出力切り替えリレー及び、ファンの移動を行い、ぴったりと収まりました。

このケースインした後の確認事項は、電源からアンプまでの配線が長くなったことによる電圧降下と、ファンによる冷却効果です。 以下の配線図のごとく、配線し、順次確認していく事にします。

配線図 PWR-AMP200W_2sK1530.pdfをダウンロード

 

200wpa_unit_tuitate

ケースインした状態で、アイドリング電流の安定度の確認を行いました。 DC61Vの電源で、それぞれのアイドリング電流を0.41Aに設定、合計0.82Aとした状態で、無信号状態で、放置テストをしました。すると、次第にアイドリング電流が増え、3分後には0.98Aまで増えます。 この原因は、ファンの風が、温度補償用ダイオードに直接当たり、FETよりダイオードの冷却効果が大きい事のようです。 そこで、ダイオードとファンの間に、衝立を立て、ファンの風がダイオードに直接当たらないようにしました。すると、5分経過してもアイドリング電流は0.88Aどまりで、増加しなくまりました。

SDRトランシーバーに接続し、2信号特性を見てみました。 電源電圧は無信号送信時64Vです。 この状態で、アイドリング電流を各0.41A 合計0.82Aに合わせ直してあります。 

Sdr100wpep

Sdr140wpep

Sdr200wpep

 

左から順に100Wpep,140Wpep,200Wpep時の2信号特性です。 従来の100W機よりは改善しておりますが、200Wフルパワー時はかなりつぶれます。 マイクアンプリミッターによる出力制限を200Wに置いても、電源電圧や、ファイナルのFETで決まるリニアリティ悪化開始出力が200Wに近かったら、先頭波形がつぶれるのは止むを得ません。 

140waging

アンプのケースを完全にかぶせた状態ではありませんが、200Wで2分連続、140Wで30分連続のエージングテストを終了し、残すところ、ケースに完全収納し、実際の設置状態でのエージングテストを実施するのみとなりました。 左は、オープン状態でのエージング風景です。 200W連続の時のドレイン電流は下がり気味でしたが、140W時のドレイン電流は開始から終了までの間に20mA増加しました。 エージング終了時に入力をゼロにした時、急速に元のアイドリング電流に戻ろうとしますが、その時間は5分くらいかかりました。 

200wagingcomp

Botom_open

リニアアンプユニットにケースの上蓋をかぶせ、最終チェックです。 200Wで2分間、続けて140Wで30分間エージングした結果、200W時の電流変化はオープン時と同じでしたが、140W30分のエージングの間、電流の変化は5mA以下の減少となりました。 推測ですが、ファンによる風量は変化はないものの、ケースがかぶさった事により、風速が上がり、冷却効果を高めたものと考えられます。 140W出力から信号をゼロにすると、元のアイドリング電流に戻るのに、4分弱でした。 ケースをかぶせた場合、良くなっているようです。 放熱板の下の底板は右上の写真のように、大きな開口になっており、ここからエアーを吸い込みます。

140Wを30分間も連続送信するような実使用は無いでしょうから、以上のテストで、安心して運用出来ます。

200wsprias

200W出力時のスプリアスは左のようになりました。 7MHz近傍のスプリアスはdsPICトランシーバー由来のもので、リニアアンプ有り無しで変わりませんが、高調波は、第2高調波が-62dBくらい、3次以上はノイズに隠れて見えません。 いずれのスプリアスも新スプリアス規制に合致しています。

このリニアアンプは最大出力が300W以上あり、200Wに制限する為に、マイクアンプにリミッターICを使用し、大きなマイク入力が有っても、200Wを超えないようにして有ります。 また、CWのキャリアレベルも200Wを超えないようにdsPICの中で固定してあります。 AMの場合、AM100%変調時のピーク値が200Wを超えてもOKなので、キャリアレベルで60Wに設定してあります。 最終的な電源電圧は、12V+24V+36VのDC電源の電圧を調整し、アイドル状態で64.1V、200W出力時63.5Vで、200W出力時の入力は4Wになりました。

Pa200w_vmeter_2

DC電源を3台合成して使う関係で、電源電圧の監視がマストになりますので、上の写真のように、簡単なDC電圧計を追加しました。 この電圧計は+/-0.1Vの制度があります。 写真に写っているQRPトランシーバーの記事はこちらにあります。

 

2021年3月

そして、下記ブロックダイアグラムを添付してTSSに認定申請する事にしました。

SDR_200W_TX_BLOCK.pdfをダウンロード

TSSに申請して2日後に、SSBジェネレーターについて、質問がありましたが、最終的に上のブロック図のごとく修正して、1週間でTSSの認可が降り、即日(金曜日)、総通へ申請したところ、次の週の水曜日には審査終了となりました。 今回も指定事項の変更は無いので、即ON AIRできます。 ただし、実際にON AIR出来るのは、次の土曜日です。

その土曜日の朝からZeppアンテナを張り、200WでCQを出しましたが、QSOには至りませんでした。 コンディションが悪いですねエ。

 

2021年4月

トラブル発生です。 交信中に突然、電流が15Aとなり、FETがショートモードで死んでしまいました。 とりあえず、TS930SをONして、ファイナルだけは送った後、ケースを開けてチェックしました。 原因は、FETを止めるビス穴がバカ穴になっており、FETが放熱板に密着しなくなったものでした。 放熱板に切ったタップがバカになっており、きつくビス締めしてもFETが指で簡単に回転してしまいます。 

Fetholder

Nfresistor

対策は、左上の写真のごとく、アルミ板をコの字型に加工し、これを生きているタップ穴を使い締め付けました。 また、このFET交換に伴い、取り外したNF用のCR回路に使った1/6W 1KΩの抵抗が黒く焦げていました。 この焦げはPPの両方のFETとも同じようになっていましたので、サイズが3倍くらいある、公称1/4Wの抵抗に変更しました。 FET交換後、バイアス電流を64V時、0.4Aづつ合計0.8Aに合わせて、簡単な動作チェックを行い、200W出る事を確認して修理完了です。 今回の事故で2SK1530のストックがなくなりましたので、手配して置かないと危ないですね。

予想は的中し、もう片方のFETもビスバカで壊れてしまいました。 放熱板のアルミ材に粘り強さがなく、タップを切っても、綺麗に切れず、ボロボロになった上、長さの短いビスの為、タップ穴を貫通していなかった事が要因みたいです。 もう片方も写真と同じように追加加工を行いました。 このトラブルが発生したのは、2SK1530が入手できた次の日でした。 ラッキー!

そして、3回目のトラブル。 最初のトラブルの場合、FETの絶縁にはマイカを使用し、シリコングリスたっぷりで固定しましたが、2回目のFET交換時、シリコンラバーで絶縁しました。 そして、このシリコンラバーで絶縁したFETが、またも破壊しました。 修理は、最初のFETと同じく、マイカとシリコングリスで行いましたが、大丈夫だろうか?

後日、インターネットで検索すると、シリコンラバーよりシリコングリスの方が熱伝導は良好であるけど、マイカはラバーより劣るとの事。 使ったマイカはFETサイズの半分くらいのサイズで、単に絶縁するだけの機能とし、残り半分の面積をシリコングリスのみで絶縁した事になりますが、その効果はいかに。 5月連休中、毎日1時間以上の交信を行いましたが、異常なしでした。

 

2021年7月

順調に運用を続けてきたリニアアンプでしたが、6月末、交信中にFETがショートモード壊れてヒューズが飛びました。 当然、交信は尻切れで終了。 原因は、熱暴走のようでした。 翌日、FETを交換し、ダミー抵抗を使って、修理確認をしていたところ、電流は流れますが、出力が半分くらいしか出ません。 原因はなんだろうと、入力電力を10Wまで上げたところ、また、FETがショートモードで壊れてしまいました。 仕方なく、手持ち最後の2SK1530に交換したのですが、この交換したFETでも出力は半分しか出ず、最大出力は120W位で、効率も従来の半分くらいでした。

2現象オシロを持ってきて、ゲートやドレインの波形を観測すると、ゲートは正常ですが、ドレインの波形は、正弦波のピークが折り返してつぶれています。 どうも、終段のトランスT2の磁気飽和のようです。 今まで、パワーに対して、あまり大きくないフェライトコアを使用していましたが、プッシュプルのFETのドレイン電流が、フェライトコアの中で、直流による磁界をキャンセルさせていたので、大きな問題になりませんでしたが、FETを交換した事により、DCバランスが崩れ、そのため、フェライトコアが磁気飽和を起こし、FETの熱破壊が早まったのが原因のようです。 このリニアアンプの検討の初期段階で、アイドル電流の調整を1個の半固定抵抗で行った為、ドレイン電流がアンバランスになり、出力がさっぱり出なかった事がありましたが、察するに、この時もフェライトコアの磁気飽和が原因だったと思われます。

そこで、現在ZCATタイプのコア1個で作られているトランスをコア2個とし、かつ、インダクタンスも可能な限り少なくすることにしました。

従来のトランスのインダクタンスは129uHくらいでしたが、これを110uHくらいまで減少させ、ドレイン電流のアンバランスによる磁気飽和の起こる確率を1/2以下にしました。 また、トランスをバイファイラ巻きで作っても、完全なバランストランスは不可能ですので、FETのバラツキと反対のバラツキになるようにトランスの接続を選択する事にします。

Inoutvsrb 上のデータは、熱暴走防止対策として、ソース抵抗を0.05Ωから0.1Ωに変更し、終段のトランスT2のコアをZCAT-3035-1330 2個使いとし、巻き数は3.5ターンの状態で、巻線の接続を入れ替えたデータの比較です。 表にあるLは巻線のインダクタンスで単位はマイクロヘンリーです。 VGはアイドル電流を0.4Aを流すためのゲート電圧です。 数値的に大きく離れているわけではありませんが、これだけの差でフェライトコア1個の場合、磁気飽和を起こしていました。 左のデータは理想値に対して、200Wまで直線に伸びていますが、右側のデータは150Wを過ぎたあたりから、理想値より出力が伸び悩んでいます。 多分この伸び悩む原因がコアの飽和現象ではないかと思われます。

今回の修理は、上の左側のデータになる状態で収束させる事にしました。 200Wを出す為の入力は従来の4Wから4.5Wにゲインダウンしましたが、QRPトランシーバーの出力はMAX4Wのままで据え置き、最大180Wくらいで運用する事にします。

今回の修理で2SK1530の手持ちがなくなりましたので、手配して置くことにします。

200wpa_mk3

フェライトコア面に書かれた1530は1330の誤りです。訂正して置きます。

 

200wpa_3

配線図 PWR-AMP200W_2sK1530_2.pdfをダウンロード

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2020年11月21日 (土)

7MHz 200Wリニアアンプ

カテゴリ<SDR> [7MHz FET 自作]

SDR用100Wのリニアアンプは完成し、すでにQSOに使っていますが、このアンプを収納するケースは200Wアンプも収納できるスペースを確保していました。 そこで、100Wリニアアンプと同様のスーパージャンクションFETを使ったリニアアンプにトライします。

スーパージャンクションFETを使ったリニアアンプの構造はすでに100Wリニアアンプの記事で紹介済みですが、今回は、整理を含めて、すべての工程を写真入りで紹介する事にします。

200Wアンプもコンベンショナルトランスを使いますが、まず、このトランス用のコアの選択です。 メーカーのカタログより、以下の3品種を候補に絞り、特性を取ってみました。

Coresform200w

Coreselect200w

左上が出力トランス候補の北川工業製GTFC-20-10-10で、これを8個並べた時のインピーダンス特性が左の茶色のグラフです。 真ん中はTDK製のZCAT2032で入力トランス用で、これを2個並べた時のインピーダンス特性が左の青色のデータです。 右上はトーキン製のESD-R-17S-1で、同じく入力用で、2個並べた時のインピーダンスと特性が左の紫のデータになります。 緑色のデータは、TS-930に使われているメガネコアの特性です。 これらのデータから、出力トランス用は北川工業に決めました。 一方、入力側は、従来の判定では、グラフデータが寝ていますので、ロスが多くて使用不可としてきたのですが、

Losstest200w

コアに左のような1ターンの1次及び2次巻線を施し、Vinに7MHzにセットしたアンテナアナライザーを接続し、Voutにハイインピーダンスのオシロのプローブを接続して、VinとVoutのレベル差を比較します。 すると、TDK製は-0.5dB以下の減衰に対して、トーキン製は、-6dB以上も減衰します。 いずれも、メーカー発表のデータシートからは優越が判定できなかったのですが、実測すると、はっきりとその差が判ります。 結局入力トランス用はTDK製で決まりです。(参考:コモンモードフィルターに使う場合、トーキン製が有利です)

トランスのコアがきまりましたので、コアをコンベンショナルトランスに組み立てます。

200wtrans

左上が入力用、右上が出力用です。 入力用も出力用もケーブルを挟める構造の分割コアでしたので、ふたつのコアをビニールテープで縛り、バラケないようにした上で、内側の穴に0.3tの銅板をパイプ状にして挿入し、両端をガラスエポキシ基板で挟み、半田付けしてあります。 これで、トランスのサイズが決まりましたので、アマゾンで手配したサイズW100 D80 H27の放熱板を含めて、構造設計をJW-CADで行いました。

200wamp_jw_2

基板サイズは150mm x 116mmとなり、アンプ部とBias温度補償回路をこの範囲にの中に実装します。

リニアアンプ部の回路図は以下です。

200wamp_schema

200Wの出力を確保する為、FETは東芝のTK12Q60W 3石パラレル、プッシュプルの6石構成とします。 このFETのPdは100Wありますので、全体のPdは600Wとなり、実力が半分としても300Wの放熱が可能です。 200W出力時の効率が50%とすると、熱損失は200Wですから、余裕でカバーします。 また、TSSが要求する定格出力200Wの4倍以下のPdをクリアーします。

パワーのロスを少なくする為、100Wの時、FETのソースに挿入した0.33Ωの抵抗は0.1Ωに変更しました。 この関係で、ダイオードをセンサーとした温度補償回路の能力が不足すると考えられるため、Bias温度補償回路のOPアンプのゲインを上げる事にします。

200wbaias_schema

ゲインは約2倍に上げ、Bias調整用VR1,VR2を最大にしてもBias電圧が6Vを超えないように、新たにVR5を追加してあります。 FET3石合計のIdをいくらにするかは、実際に動作させながら決める事にします。

次に3パラFETのマウント加工です。

Fetmount4_2

Fetmount2

左上は、FETを3石、横に並べて半田付けする1mm厚の銅板です。 サイズは20mm x 35mmです。 右上は、マウントするFETを整列させ両面テープで固定した上で、銅板の両端にこれも両面テーブで、左右の位置決めを行います。

Fetmount1

Fetmount0

左上は、FETのドレイン金属部分に予備半田をした状態。 右上は、FETを裏返し、銅板上に半田付けした状態です。 この銅板に半田付けする前に、銅板にも予備半田をして置き、100Wの半田こてで銅板を暖め、半田が溶けだしたら、3個のFETをその上に乗せ、位置決めしたい位置にすべらし、半田が冷えるのを待ちます。

この様にして、作ったFETマウントユニットが下の写真です。

Fetmount3

FETが少し傾いていますが、良しとします。

Raverset

Fetmount5

FETを放熱板に張り付ける前に、絶縁用のラバーシートを敷きます。複数のシートを敷く場合、多少隙間が有っても問題なしです。 そのラバーシートの上に、FETを張り付けた銅板をビス止めします。 この時、ビスにスプリングワッシャーを挿入しておきます。 熱により、絶縁ワッシャがつぶれて、銅板への密着が不足し、FETが熱破壊する事を防ぐ為です。

Fetsorcer

Tempsencer

FETのソースに0.1Ωの抵抗を配線し、3石のFETのゲートに直列に入る抵抗は、3.3Ωのチップ抵抗を3本パラにして、合計抵抗値を1.1Ωとしてあります。この基板の裏側の銅箔を使い、3石のドレインを結合します。 そして、銅板に巻き付けた温度センサー用のダイオードをセンターFETのドレイン部分に半田付けします。 これらの作業は100Wアンプと同じです。

Pwbmount

200wamptesting

左上が、マウント完了したパワーアンプ基板です。 この基板の左上に半固定抵抗が乗った小基板がありますが、これがOPアンプによるBias温度補償回路です。 右上は、実際にTS-930から7MHzのキャリアを加え、動作確認をしている状況です。

動作確認中に放熱板を冷やす、扇風機の電源を入れ忘れ、FETが熱破壊するという事故もありましたが、20Vくらいの電源電圧から、徐々にDC電圧を上げていき、35Vの時、最大出力225Wを確認できました。

以下、動作確認と効率アップの検討内容です。 ただし、まだ出力端にはLPFが入っていません。

200wampadj

上の表は、出力トランスの2次側巻き数、C14やアイドリング電流を変えた時の出力と効率です。 まだ、基板単体をバラック状態で動かしただけですが、電源電圧35Vにて、最大225Wの出力が得られ、その時の効率が52.1%でした。 ただし、10W入力時の出力は、完全につぶれた波形ですので、リニアアンプの出力としては使えません。 35Vの電源で、140Wがリニアアンプとしての実力です。

200wamptest1

そこで、100Wアンプのシャーシ加工を行い、200Wアンプユニットを収納できるように改造し、出力テストを実施しました。 残念ながら、35Vの電源で140Wしか出ません。 原因を確かめると、リニア電源の能力不足と、アンプユニット内の電源回路網に於ける電圧降下で、10W 入力の状態で、ファイナルのドレイン電圧が27Vまで下がっていました。 この内訳はリニア電源の出力が5Vダウンし、30Vしかない事、アンプの電源回路で3Vも落ちていました。 ユニット単体の時は、リニア電源はアンプユニット専用で、ファンやバイアス回路は別電源でしたが、これらの別電源をリニア電源からとったら、たった0.5Aの電流増加で、リニア電源のフの字特性が働き始めたものでした。 また、LPFの損失が10%くらいありました。 電源回路の再検討が必要になりましたので、しばらく休止です。

Acdc36v20a

電源容量不足が判明してから、1週間経ちました。 色々検討した結果、既成のACDCスィッチング電源を用意する事がコスト的に最良で有る事が判りましたので、今回、24V20Aの電源をアマゾンで手配しました。 価格は3600円弱でした。 これに、以前、AM200W機用に手配していました、12V30Aの電源をシリーズに接続し、36Vの電源を確保します。 電源をシリーズに接続した場合、合成電圧は、各電源の合計値になりますが、電流は、その中の最小定格電流に依存します。 12Vの電源の最大定格は30Aですが、24Vの最大定格が20Aなので、36Vの時でも、最大電流は20Aとなります。 2台のACDCを写真のごとく結合し、12V出力端子と24V出力端子を設け、QRPの親機は12V電源から、リニアアンプは36V電源から電力供給する事にしました。

200wamp_inputswr

電源の準備が完了しましたので、36Vの電源で、バイアスを再調整、アイドル電流を6石合計で500mAにしておき、今まで無かった、リニアアンプの入力部分に3dB ATTを追加した状態での入力SWRをチェックしてみました。 左の写真がCAA-500MK2による測定状態で、1.5くらいになりました。 また、今までの検討の中で、FANの風量に不足を感じましたので、FANモーターに加わるDC電圧を少し上げました。

36Vの電圧でリニアリティを確保した出力は150Wでした。、もちろん、入力を上げると180Wくらいはでますが、完全につぶれた波形です。 このACDC電源は最大で40Vまで電圧を上げる事ができます。 そこで、26V+14Vという組み合わせで、トライしてみました。 残念ながら、出力を確認する前に、26Vの電源を誤ってショートさせてしまい、バリバリという音と、煙が出て、26V電源は壊れてしまいました。 そこで、26Vの電源を従来のアナログ電源に変更し、acdcの14Vとアナログ電源の26Vで40Vの電圧を確保し、トライしました。 しかし、最大出力を得る前に、アナログ電源がショートモードで壊れてしまい、いきなり、57V+14Vの電圧がリニアアンプに加わり、アンプもショートモードで壊れてしまいました。  このアナログ電源はその後修理しました。 また壊れた24V出力のACDCスィッチング電源も修理し、復活しました。

200Wのアンプの前に、電源をちゃんと確保しないと先へ進めなくなりましたので、アンプは一旦休止し、電源を検討する事にします。 

40Vで10A確保できる電源が出来たので、この電源でトライしました。 残念ながら、半田付けした温度検出用のダイオードが溶けて外れるという事故が2回も発生し、当然、外れた時点で、FETは熱暴走し、壊れました。 小さな銅板に3石のFETを置いた事により、放熱容量が不足し破壊に至ったものでした。 スーパージャンクションのFETの限界が見えた状態でした。 結論として、スーパージャンクションのFET3石を1枚の銅板に張り付けるやり方では、リニアアンプは150Wくらいが限界と思われます。

 

配線図 PWR-AMP200W_1.pdfをダウンロード

7MHz 200Wリニアアンプ 2 へ続く。

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2020年3月 7日 (土)

SDR用 7MHz 100Wリニアアンプ

カテゴリ<SDR>

ダイレクトコンバージョン式SDRトランシーバーが完成しましたが、このトランシーバーに内蔵されているRFパワーアンプは10W出力です。 昨今のコンディションでは、QSOのチャンスもかなり低くなりますので、ストレスが生じない、100W出力まで増幅するリニアアンプを作る事にします。 条件として、電源電圧は48V以下としますが、まだ有りません。 有るのは30V10Aと12V30Aの固定電圧電源だけです。

まずは、予備検討です。

100wpaunit

上の写真は以前50WのAM送信機を作った時のPCのCPU用放熱板にマウントしたリニアアンプです。 AM50W出力アンプのピーク出力は200W有り、今回はSSBでピーク出力100Wですから、余裕で行けるだろうと踏んでトライします。 まだ強制空冷ができていませんので、1mW入力で60mW出力が得られる事を確認しただけですが、ちゃんとAB級で動作していることは確認済みです。

使用したファイナルはサンケンのN-MOS FET、FKI10531のプッシュプルで、将来200Wに対応できるように、基板は2パラ-プッシュプルに設計していますが、現在はシングルプッシュプルとなっています。 このサンケンのFETは、秋月にて、1石40円で売っている電源用で、入力容量が1530PFくらいあるにも関わらず、30MHzくらいまでスイッチング可能、Rdsが35mオーム位と、定電圧、高出力を狙うには、都合の良いスペックをもっています。

7MHz_100W_PA.pdfをダウンロード

回路図では、電源やバイアス回路、ファンドライブ回路の方が複雑になっていますが、リニアアンプ部は、簡単そのものです。 このRF入力端子から見たSWRは1.5以下です。

ファンを回しながら、検討する必要から、今回もジャンク測定器を入手し、ちゃんとケースに収めます。 用意したケースは、KEYENCEのマイクロスコープコントローラーです。 さすがに医療機器だけあって、シャーシがステンレスでできており、そのため、ステンレス用ドリルまで購入して工作する必要がありました。

100wrfamp2

真ん中で白く光っているのは、ブリキで作成した7MHzのLPFです。 すべてのユニットを並べたら隙間だらけです。 この隙間は将来200WまでQROするためにとっておきます。

電源電圧を24Vにして、終段FETのゲートバイアスを調整し、アイドル電流を100mAに合わせようとすると、いきなりドレイン電流が流れ、FETがショートモードで壊れてしまいます。 FETを交換して、慎重にゲート電圧を上げていっても、途中で電流が3A以上になり、また壊れました。 バイアス電圧を2Vに固定し、ドレイン電流が流れない状態で、キャリアのレベルを上げていくと、C級動作になります。 この場合、一応出力が得られますが、歪だらけです。 この状態から、歪がでないように少しづつバイアス電圧を上げていくと、歪は改善されますが、歪がなくなった途端、暴走が始まり、FETが壊れます。

Sdr2_fki10531_idle

手配したFKI10531はすでに3石壊してしまい、残りは2石のみです。 ここで、改めてこのFETのデータシートを見直してみました。 その中で、左のグラフデータを見つけ、今回のトラブルの原因が判りました。

このグラフデータは、VGSを変化させた時のIdの変化を示しています。

Tc25度の時に、0.1Aにアイドル電流を設定すると、すぐにジャンクション温度は上昇し始め、あっという間に75度を過ぎてしまい、Idは数Aレベルまで増加する事をを示しています。 このFETはC級やE級で使うときは問題ありませんが、AB級ではまったく使用できないFETで有る事が判った次第です。

結局、上辺のデータだけで選んだFETではAB級増幅は不可と判りましたので、FETの選定をやり直す事になりました。

5wout手持ちのMOS FETで2SK3234が有りましたので、これを実装して、終段のトランスの2次側を3ターンとして、テストしてみました。 Rdsが0.65Ωというスペックですが、アイドル電流を初期値で1石当たり、200mAに調整し、RFパワーを加えると、SSBの信号が左の波形のごとく、飽和しかかりの状態で5Wの出力となりました。この時の電源電圧は12.1V、電流は3.3A。 数秒間入力最大にすると、出力が20W を超えますが、リニアリティはあまり良くないようです。 リニアリティを改善する為に、電源電圧を30Vに変えてテストする事にしました。

30Vの電源でアイドル電流を1石当たり100mAに調整し、SDRを送信状態にした途端、電源が壊れてしまいました。 FETはドレイン ソース間ショート状態で壊れています。

SDRをSENDにした時のショックノイズでFETが壊れたみたいです。

この原因を調べないと先へ進めなくなりましたので、しばらく休止します。 この原因を確かめるには、電源電圧を12Vから徐々に上げていけるDC電源が必要ですが、手元にあるのはMax18V、Max3AのKenwood の電源か、自作のMax20V、Max1Aの電源、6Vから14Vまで可変できる30AのFT991用電源と、30V、12V固定電圧の電源しかありません。 今回は12V電源でうまく動作していたアンプをいきなり30Vに繋いだら、あっけなく壊れてしまったものでしたので、12Vから30Vまで徐々に上げていける電源が必要です。

そんな訳から、リニアアンプは一時休止し、リニア電源を作る事にします。

 

リニア電源が出来ましたので、終段のFET選定からやり直しです。

 

すでに3月の最終weekになってしまいましたが、本日、IRFP250Nを6石入手しました。 アマゾンで販売されている、中華リニアアンプに使用されているFETです。 今回はRSから1石261円+送料450円で入手しました。6石注文しましたので、336円/石になりました。

New_bias1

前回の熱暴走の反省から、バイアス回路の熱安定化回路を再検討する為、先にバイアス回路の再設計を行います。

今まで、温度検出ダイオードは1個で、全体の温度補償を行っていましたが、今までにFETが壊れた状況を思い出すと、この検出ダイオードの取り付けられていないFETが壊れる確率が高い事に気づきました。 そこで、今回は、それぞれのFETにダイオードを取り付け、それぞれのバイアス電圧が、独立して温度補償と調整ができるように変更します。 左上が、その回路図です。 また、新しいFETのゲートON電圧が高い方へ、少しずれましたので、5Vの3端子レギュレーターはダイオード2本でかさ上げを行い、6V出力としました。 このかさ上げのダイオードも周囲の温度補償としても動作します。

修正した全体の回路図 PWR-AMP100W_2.pdfをダウンロード

FETの入力容量が2000PFを超えましたので、周波数特性の補正を行う為、入力トランスの出力側に設けた22Ωの抵抗は2本パラにして、11Ωにしてあります。 下の写真は、FETを乗せ換えて、バイアス回路の変更が完了したパワーアンプ基板です。

100wamp_2

ファンやDCバイアス電源用の3端子レギュレーターは、電源電圧がMax48Vになった事より、耐圧オーバーで使えませんので、12Vの電源をディスクリート回路で作り、バイアス用6Vの電源は、この12V電源から供給するように変更しました。

 

電源電圧を20Vにしておき、アイドリング電流を片チャンネル当たり200mA(トータル400mA)として、入力にアンテナアナライザを接続すると、SWRは1.3くらいです。 出力は18mW出ています。 この時の入力は0.8mWでした。 前回はこのテストまでは良かったのですが、次に実際のSDRトランシーバーを接続したら、FETが壊れてしまいましたので、この調整状態から一度、電源電圧を10V以下まで下げて、入力レベルを上げてみる事にします。

10V電源で1Wの出力がでました。そこから、次第に電源電圧を上げていき、15Vまで上げたとき、2.5Wとなり、さらに18Vにした時、電源がパチと音がして、電圧が50V以上に。 すぐに、またパチと音がして、出力なしに。 RFが電源に回り込み、電源のFETが壊れ、その為、アンプの2石のFETも壊れてしまいました。 リニア電源をやり直しです

1weging2

リニア電源用のトランジスターは全て使い果たし、手配待ちの状態ですので、その間に、従来の電源で実験です。電圧を18Vに固定して、出力が1W になるように入力レベルも固定して、電流と出力の変化を見てみました。

 温度補償用ダイオードが従来の1N4148の場合、アイドル電流は2石合計で、100mAです。このデータを見る限り、明らかに熱暴走し始めています。 そこで、温度対Vfの変化が2倍くらいある1SS133に変えてみました。 1SS133のアイドル電流はより暴走が起こりやすい、2石合計で200mAです。 結果は、3分経過した時点で電流も出力も増加が止まりました。 

電源電圧18Vのままで、2石のプッシュプル回路のドレイン間に1000PFを追加したり、出力トランスの後に、LC共振回路を挿入したりして、18W連続出力が得られる状態になりました。 この状態での入力は0.8Wで、以前アンテナアナライザーでテストした時と同じゲインが得られています。

電源の電流制限が3Aでかかる為、この電源での最大出力は25Wでした。 そこで、30V 10Aの容量のある電源に、接続し、アイドル電流を2石合計で200mAにしておき、出力を上げていくと、30W出力になったとき、熱暴走が起こり、ファイナルのFETがまたしてもショートしてしまいました。 バイアス回路はまだ不十分でした。

しばらく、放熱板ではなく、頭を冷やす事にします。

WEB検索をしていると、電源用のFETを使ってリニアアンプを制作しているJE3PRM OMのノウハウ紹介の記事が見つかりました。OMの製作アンプと、私のアンプの構成は異なりますが、かなりのノウハウを生かす事ができそうです。 そこで、電源電圧を20V(12V20Aの電源と8V30Aの電源を直列に使った)の電源を使い、下の回路図で、5W入力時、40Wの出力を得る事ができました。(Very TKS OM)

Pa_20v_40w

この回路は、バラックに近い状態で仮組したものでした。 20Vの電源で、5.2Aの電流が流れ、40Wでしたので、約38%の効率です。100Wの目標には、まだ遠いですが、足がかりが出来た感じです。 この回路を実験する途中で、またFETが破損し、今度は楽天にて1石135円で売りが出ていたIRFP250Nを10石購入し、1石だけ交換したのですが、バイアス電圧の差が2V近くあり、PP回路がうまく動作しません。 どうやらロットのバラツキみたいです。 電源用のFETでアナログ動作をさせる場合、この問題はついて回るようです。 誰かの製作例を見ながら、そっくり同じものを作っても、性能が出ないのは、このロットのバラツキによる影響が一番かもしれません。 今回、2石とも楽天から購入したFETに交換したら、アンバランスの問題は解決しました。 

今後、さらに電源電圧を上げられるようにバイアス回路を検討する事にします。

Pwramp36w_bias

左が変更したバイアス回路です。

変更内容は、温度検出用のダイオードを2個直列に接続し、温度変化による、電圧変化が2倍になるようにしました。

そして、このバイアス供給回路を実装した上で、電源電圧を26Vまで上げて、36Wの出力が得られたのが、下の回路です。

この回路では、入力4Wのとき、4.2A流れ、36Wが連続で得られていました。 ただし、この出力が、限界で、いくら入力を増やしても、出力は増えませんでした。

Pwramp36w_tx この回路で、アイドリング電流は、両方合わせて、80mAくらい。 入力側のSWRは1.3以下。

電源電圧は22Vで出力は35Wくらいで、以降、電圧を上げても入力を上げてもほぼ飽和状態でした。

出力が飽和する原因を確かめようと通電を続けていると、3分も経過しないうちに、5Aのヒューズが切れてしまいました。 そして、AMPの片方のFETが全端子ショート状態で破壊していました。 この原因は、またしてもFETの熱暴走です。アイドリング状態では、問題ないのですが、パワーを大きくすると、例え、ソースに0.1Ωの抵抗を挿入していても、熱暴走を起こしてしまいます。 バイアス回路の再検討が必要です。

現在の1SS133を直列に接続した、バイアス回路で、1SS133がそれぞれ0.1V、2個直列で0.2V変化した時の、FETゲート電圧の変化を計算してみました。 結果は、なんと0.08Vくらいしか変化しない事が判りました。 ここは、少なくとも、1SS133が0.1V変化したら、FETゲート電圧も0.1V変化してほしいので、バイアス回路を以下のOP-AMPを使った回路に変更する事にしました。

Pa100w_bias5

 

Pa100w_bias5up

この回路のOP-AMPのゲインは6dBあり、1SS133が0.1V変化すると、出力は0.2V変化します。 多少効き過ぎかもしれませんが、この回路を実装してみました。

左が実装したときの写真です。 パワーアンプと同じ基板の上に配置されますので、高周波の回り込み対策はこれでもかというレベルで実施しました。 18Vの電源で実際に動作させた場合、問題は有りませんでした。

最初、この新バイアス回路に変更し、ソースにあった0.1Ωの抵抗はショート状態で、電源電圧26Vでトライしました。 アイドル電流は各FET50mA、合計100mAに調整しました。 残念ながら、出力トランスの2次側を2ターンの時、12Wしか出ません。 3ターンにしたら、5W出しか出ず、熱暴走が起こり、FETが壊れました。 熱暴走する前に2次側を1ターンしてみましたが、5Wしか出ませんでした。

Pa100w_amp5

そこで、ソース抵抗の0.1Ωは元に戻し、AMP部分の回路を上の回路図に変更したうえで、出力が飽和する原因を探す事にしました。 オシロで各FETのゲートやドレインの電圧波形を確認すると、PP回路のゲートやドレインの波形がかなり異なります。 どうも、同じアイドル電流では、B級動作の最適状態にならず、出力波形を見ながら、アイドル電流を決め、かつ、ドレインとGND間に挿入するコンデンサの値をアンバランスにすると、まともなプッシュプル動作に近づける事が判りました。この最良状態で、電源電圧18Vにしておき、出力が飽和する直前まで、入力を上げると、0.3W入力で16Wの出力となりました。

ドレインの電圧波形は、ピークは24Vくらいですが、min.は4Vです。この4Vはソースの0.1Ωの両端の電圧と一致します。 すなわち、プッシュプルの片方の振幅は20Vしかなく、これを出力トランスで2倍しますので、出力のピークは40Vです。これを実効値に直し、50Ωの負荷で計算すると、16Wの出力になります。 要するに、この回路では、電源電圧で、出力が決まり、少なくとも、コンベンショナルトランスの巻き数は最良状態であることが判りました。

Transdata2004

そのコンベンショナルトランスのコアについて、特性を取ってみました。

左のグラフでロスが多いとコメントしているコアが今まで使用していました、NECトーキンのコアで、赤色のテープで巻いていました。

最適候補とコメントしているコアは、北川工業のGTFC-25-15-12を6個使ったもので、全体のインピーダンスが少し低めですが、このコアに変更する事にします。

このコアは黄色のテープで巻いてあります。

100wpa_gtfccore  

出力を上げるには、電源電圧を上げて、かつ、その電圧でも熱暴走が起こらない回路を作るしかありません。 

入力のSWRが3くらいあるので、トランスの1次巻線を2ターンとして、かつ、トランスの出力抵抗を22Ωにした状態で、SWRが2くらいになりましたので、電源電圧を少しづつ上げてみました。

Amp5_vccadj25v

左の表は、その時のデータです。電源電圧は最大で26Vまで上げられますが、電源から送信機入り口までの電線による電圧降下で、最大25.1Vしか上げる事が出来ません。 それでも、40Wの出力が得られました。そして、この40W出力中でも、電流は次第に減少し、1分で10mA近くのペースで少なくなります。 熱暴走が起こっていない証拠です。ただし、3分もすると、出力は38Wくらいまで落ちます。 

2020年ゴールデンウィークに突入しました、今年は新型コロナウィルスでどこえも行けません。

ここから、フの字タイプの保護回路付きの安定化電源を使えるようになりました。

 

Fet_data

少し気になる問題があります。 上の表を作成するとき、回路が最大出力を出す為には、片方のFETのドレイン-GND間に1390PFのコンデンサを接続し、もう一方のFETのドレイン-GND間にはコンデンサは有りませんでした。 そこで、この二つのFETのゲート電圧対ドレイン電流のデータを取ってみました。No.1のFETにはコンデンサは接続されず、No.2のFETのみ1390PFが接続されています。 見ての通り、ふたつのFETの特性は大幅に異なります。 また、ゲインと表示してある数値はドレイン電流が10mAから1Aまで変化する場合のゲート電圧の差を見たものですが、No.1と2では2倍以上の差があります。

これらのFETは一括して楽天から購入したものでしたが、スィッチング用FETとしては、全く管理されていない項目ですので、この種のFETをリニアアンプに使う場合、このデータを確認して、そろったもの同士を使わないと、期待する出力は出ないという事のようです。 買ったのは全部で10石でしたが、すでに3石壊してしまいました。 残りは7石ですが、1石は不良品で、ゲート電圧を7Vまで上げても、ドレイン電流は流れませんでした。

リニア電源が出来ましたので、アンプの検討を再開しますが、まず、No.1のFETを取り外し、No.2のFETに一番近い、No.4のFETに交換する事にします。

電源電圧18Vにて、最大出力が出るように、回路定数をいじった結果、入力1Wで18W出ました。 以後、すこしづつ電源電圧を上げ、32Vでアイドル電流各0.1Aとして、入力3Wを加えた結果、32Wしか出ません。流れている電流は3.91A。 1分くらい通電すると、電源の保護回路が働き、電圧がダウン。 調べてみると、No.4のFETがドレイン、ソース間ショート状態で壊れていました。 電流は、減少方向にドリフトしている最中で、死んでしまったものです。 原因が判らないまま、No.5のFETに交換しました。

フの字特性の電源は高周波の回り込みもなく大丈夫でした。

前回、25Vの電源で40W出ていました。 今回、電源電圧を33Vまで上げましたが、30W以上出ません。 やる度に、最大パワーが下がっています。 ソースに挿入されている0.1Ωの性かもと、この抵抗をショートしてみましたが、ゲインは少し上がりましたが、最大パワーは変わりません。 考えられる原因は後ひとつ、コアです。 コアを変更してみる事にします。

Avr40v7a_2

そこで、TS-930Sに使用されていたメガネコアのインピーダンス特性を、先に測定した各コアのデータに重ねてみました。 左のグラフに示しますが、今まで検討してきたコアとは、全く異なるデータを示します。

このTS-930S用のコアは昨年作った、6m用AM送信機のパワーアンプに使っていたものですが、6mリグには戻さずに、この7MHz用リニアアンプで使ってみる事にします。

 

 

Powe_v_ts930score

左のデータは、コンベンショナルトランスのコアをTS930S用に変更し、トランスとLPFの間に、整合用のLC回路を挿入し、ソースの0.1Ωも廃止して、最大出力が得られるようにした状態で、各電源電圧ごとに、アイドル電流が各100mAになるように再調整した時の出力と効率です。 少なくとも、コアによるロスは最小となっているはずであり、かつこのコアは7MHzで180Wくらいを出力する実力があります。 従い、電源電圧を上げても、出力が上がらない原因は、FETしか考えられません。

このFETは18V前後の電源で使ったとき、最大効率が出せるけど、それ以上の電圧では、どんどん効率が落ちるのではないかと推測します。 

このリニアアンプを検討を始めて、すでに4か月以上経過しましたが、この場に及んで、FETの選択からやり直す事にします。

JE3PRM OMが紹介している、FETは、スーパージャンクションと言われるMOS FETで、従来のFETより、高耐圧で、ON抵抗が低く、Cissもかなり小さい、最新のFETのようです。 国産のFETで、同様なFETを探すと、東芝がDTMOS構造のFETとして、かなり前から製品化し、一部は秋月でも取り扱っています。 そこで、TK8Q60Wという品番のFET(1石 60円)を10石入手し、これでリニアアンプを作ってみる事にしました。

Tk8q60wdata

IRFP250Nの事も有りましたので、購入した10石のVgs対Idのデータを取ってみる事にしました。

左が、その10石のデータです。 さすがに東芝製ですね。バラツキのレベルがIRとは全く違います。 これだと、どの組み合わせでも、PP増幅のペアを作る事ができます。 ただし、Pd=80Wにしては、かなり小さなパッケージで、このデータを取る為に、0.5AのIdを流すと、あっと言う間に、触れないくらい熱くなります。 放熱板にしっかりと密着させる方法を考えなければなりません。

100wpa6_2

Itk8q60wmount

最初は、シングルのプッシュプルとして、50W出力を狙い、うまくいったら、2パラプッシュプルで、100Wを狙います。 ただし、目標とした電源電圧が48V確保できない事が判りましたので、40V以下の電源で100W出力に目標を変更します。

左の写真は、IRFP250Nを取り去り、基板と放熱板に加工を施し、このFETを取り付けた状態です。 FETは4個取り付けましたが、配線は2個だけ行い、もし、壊れたら、予備のFETに配線し直し、FETの交換の煩わしさを軽減します。

ただ、FETの足が短く、配線には難儀しそうです。

100wpaunit6

なんとか、配線完了です。 

電源電圧を落として、恐る恐る動作テストを行う事にします。

18Vの電源電圧で、テストしました。 アイドリング電流は、各100mAです。 入力3Wで13.5Wしか出ません。 1分くらい通電した後、入力をゼロにしたら、電源電圧が0.5Vくらい上昇し、電流はアイドル電流に戻る事無く、熱暴走を開始してしまいました。 バイアスの温度補償機能の応答速度が遅くて、熱暴走を阻止する事が不可能になっているようです。 結局、熱暴走を止められず、安定化電源が保護動作したのは、アンプのFETがバリバリと言った後でした。 温度センサーの位置や構造を一から見直す必要がありそうです。

100wpa_1ss133

対策として、1SS133をシリコンラバーごと銅板で丸め込み、これを、FETのドレインとシリコンラバーの間に挟み、止めた状態で、再テストしてみました。

電源電圧が16.4V、2W入力で、12W出て、入力をゼロにすると、ドレイン電流は、2秒くらいで、アイドル電流の状態に戻ります。

次に、電源電圧を22Vにして、3Wの出力まで、入力を加えたところ、熱暴走が始まり、またしても、FETはショートモードで破壊しました。 FETがショートモードで破壊しても、安定化電源のプロテクタが働き、電源は無傷です。

スーパージャンクションタイプのFETは、構造的に、ジャンクション部分から、ドレインの外側金属面までの熱抵抗が小さく、小さなドレイン面積でも、無限大サイズの放熱板を付けたら、仕様書に出てくる80WのPdを確保できますが、有限サイズの放熱板と、いくら、マイカより、熱抵抗が小さいという、シリコンラバーを介した放熱では、無理があるようです。 ここは、OMが採用しているように銅板をドレインに半田付けして、ドレインの面積を増やさないとダメなのかも知れません。

 

近くのホームセンターに1mm厚の銅板を買いに行き、現在の放熱板に取り付けられる、放熱フィンを作る事にしました。 結果は、大成功です。 52Wの出力を安定して得る事ができ、電源電圧40Vで70Wの最大出力を確認できました。

実施内容は全て、JE3PRM OMの記事の通りですが、具体的な工程を紹介します。

Fetmount1

まず、1mm厚の銅板を左の様に20mm x 28mm角に切り取り、放熱板に取り付ける為の、丸穴を開けます。 大きめのシリコンラバーを用意しますが、銅板の下に敷くサイズを確保できないときは、複数枚用意します。 さらに、ビスとドレインを絶縁する、絶縁ワッシャを用意します。 この時、ワッシャの内側の高さが0.8mm以下の物でなければなりません。 銅板に開けるふたつの穴はこのワッシャが入る大きさが必要です。 私のワッシャは4.5φの穴でOKでした。

Fetmount0

銅板をバイスでつかみ、60W以上の半田こてで、半田を少し盛ります。 また、FETのドレインの金属面にも半田メッキを行っておき、銅板上にFETを置き、銅板の半田を暖めると、その内、FETが簡単に銅板の上を滑りだします。 この状態で、FETが適当な位置で動か無いようにピンセットで押さえた後、半田こてを離し、半田が固まるまで待ちます。 このくらいの熱処理くらいでは、FETは壊れませんので、失敗したら、何度でもやり直します。

 

Fet_fin0

上は、そのようにして加工した放熱フィン付きのFETです。 右側は一発で半田付けが成功しましたが、左側は何度も失敗し、銅板面が半田メッキだらけになってしまいました。 ここで、注意したいことは、決して銅板の裏側に半田がつかないことです。 もし、誤って半田がついてしまったら、その銅板は廃棄するのが賢明です。

放熱板に止めるときは、間にシリコンラバーを挟み込みますが、もし、分割されたラバーの場合、互いに重ならないようにします。 上の写真では、放熱フィンを固定した後、銅板の端に沿って、ラバーをカッターで切り取りました。

次に、このFETに温度補償用のダイオードを半田付けします。

1ss133mount

まず、1SS133の両方の足に長さ10mmくらいの耐熱スリーブをかぶせます。 耐熱スリーブが無いときは、耐熱リード線(半田こてで電線に半田メッキをしても、被服が縮まないリード線)の導体を抜き取り、残った被服をかぶせておきます。 0.3mm厚の銅板で図のように丸め込みますが、ダイオードと銅板の間にシリコンラバーを詰め込み、ラジペンで、丸く成型しながら、締め付けていきます。 ダイオードが自由に回転しなくなるまで締め付けます。 あまり強く締めるとダイオードが割れてしまいますので、要注意です。 最初シリコングリスを塗った状態で、銅板を丸め込みました。 しかし、ダイオードが破損する事が多く、緩衝材と熱伝導を兼ねて、シリコンラバーを挟み込むようにしたものです。 1SS133を入手出来ない場合、1SS178でも代用できます。  ダイオードのリード線に延長用の耐熱リード線をハンダ付けし、その部分に2φの熱収縮チューブをかぶせ、しっかり固定します。

この出来上がった銅板によるダイオードホルダーをFETのドレインの金属部分に半田付けします。

Tk8q60w_mount

このようにして、加工したAMPの全体が上の写真です。 実装にあたっては、ドレインが放熱板にショートしていないか十分に確認します。 この実装状態でも、銅板のはしっことプリント基板のエッジがタッチしており、この修正の為に、基板をやすりで削る羽目になりました。

写真では、入力トランスの出力端に22Ωの負荷抵抗が見えますが、これは100Ωに変えてあります。 また、写真には有りませんが、ドレイン間に390PFのコンデンサを追加してあります。

さらに、コンベンショナルトランスの出力からLPFの間にあった470PFのコンデンサは廃止し、コイルは2.25uHに変更しました。 オリジナルは、LC直列回路でしたが、それじれの容量とインダクタンスをLCメーターで測定し、7100KHzのインピーダンスを計算すると、合計でプラスのリアクタンスとなりましたので、コイル単独で、同じリアクタンスが得られるようにしたものです。

PWR-AMP100W_6.pdfをダウンロード 

Tk8q60w_output

左の表が、恐る恐る入力レベルと電源電圧を上げたときの、出力データです。

電源電圧40V、入力5Wのとき、めでたく70Wの出力が得られました。

そして、この70W出力状態から入力をゼロにすると、いっきにアイドル電流の状態に、Idが減少します。

今までの回路では、このテストをすると、アイドル電流状態に戻るまで10秒i以上かかったり、最悪熱暴走していました。

また、効率も、まずまずの数値を示しています。 ソースに接続した抵抗が0.33Ωなので、もう少し悪くなるのではと、危惧しましたが、それほど悪さはしていないようです。 ただし、70Wを連続1分以上出力すると、Idが少しづつ上昇します。 その程度は5秒で10mA程度ですが、30mA上昇したところで、入力をゼロにしたところ、Idは初期のアイドル状態に数秒で戻りました。 多分、70Wくらいが、最大電力になりそうです。 さらに、このFETのSOAを確認すると、40Vの電圧のとき、2Aが最大となっていますので、2石に均等に電流が流れたとしても、このくらいが限界でしょう。

FETのPd maxは2石で160Wですが、それは無限大放熱板の時だけです。 現在は95mmの2個のファンで強制空冷していますが、実際問題として、許容できる最大Pdは1/2の80Wくらいと、推測します。効率が50%なら、80Wくらいの出力が限界となりそうです。 このAMPはSSB用ですので、1分間くらい100Wの出力が出来、70Wくらいを連続30分以上出力出来たらよいと考えますので、 今後この限界を詰めようと思います。

アンプとは、別問題ですが、電源電圧を40Vにした事により、12Vのシリーズレギュレーターの放熱板の温度がずっと触れないくらい熱くなります。これは、ちゃんと対策しないと、バイアスが狂って、アンプを破壊する原因になりそうです。

そこで、基板上の小さな放熱板からトランジスタを外し、ステンレスのシャーシに直付けしました。 これで、様子を見る事にします。

この、プロジェクトの目標は100Wのリニアアンプですが、今までのスーパージャンクションFETを使った回路では、FETのPdが160Wしかなく、常温で、80Wまで許容できるとし、かつ、アンプの効率が50%とすると、最大で、80Wしか出せません。 そこで、このFETを2パラ、プッシュプルとし、最大Pdを320Wにして、100Wの出力を得る事にします。

2parafetmount

2parafetcomp

2parapp_fetunit

2parapp_fetmount_2

上の段の左は、銅板に2石並べて半田付けしているところです。 2石の並びがずれないように、FETのTOPに両面テープを張り付けています。 両面テープの素材は紙ですので、半田こての熱で溶ける事は有りません。 右側は、2石のFETのゲートに1Ωの抵抗を挿入するために張り付けたプリント基板の短冊です。 この短冊の中に1Ωのチップ抵抗が付けられております。 この基板は両面基板となっており、裏側の銅箔で、2石のドレインを連結しています。

下段の左は、新たに作った、1SS133の温度センサーをドレインのフィンに半田付けしたところです。 銅板は、20mm x 28mmの先に使用した1石用を使用しましたが、FETを2石並べて半田付けするには、寸法的に、少し窮屈ですので、次回作るときは、20mm x 30mmくらいの銅板が良いのですが、放熱板側のタップ穴ピッチと合いませんので、写真のごとく、まとめました。 右上は、この放熱フィンを放熱板に取り付け、ドレイン以外の配線を完了した状態です。

2parapppa_schema

2parapp_paunit

出来上がった配線図とアンプユニットです。

2パラPPにしたので、コンベンショナルトランスの2次側巻線は3ターンにしてあります。 3ターンにしたので、今まで使っていました、2芯シールド線(黄色のワイヤー)がトランスの銅パイプの中を通らなくなりました。 そこで、少しロスが増えますが、50SQのKIV線に変更しました。多分、40V以下でも100Wが得られるだろうと、期待しています。

100woutdata

左が、電源電圧を上げながら測定した、出力や電流のデータです。

アイドリング電流は、各電源電圧の時に、プッシュプルの各片方ごとに100mAに合わせてあります。  パラ付けですので、個々のFETに50mAづつ流れる補償はありませんが、先に確認した、バラツキデータから、一方が100mAで、片方が0mAという事はなかろう、とみています。 C14は当初390PFのままで、測定しました。電源電圧34Vで、10W出力にして置き、最適値を探した結果1390PFと出ましたので、このコンデンサを1390PFに変更し、34.2Vの電源電圧の時、6Wの入力で、100Wでました。 なによりも、うれしいのは、390PFのとき、効率が39%だったのに、対して、1390pFの場合、効率が52%まで改善した事です。

データには有りませんが、電源電圧35Vにて、7W入力すると、120Wくらいでます。 それより出力を大きくすると、安定化電源のフの字プロテクタが動作し、電源がOFFになります。

100wpa_fan

いくら、温度補償回路を追求しても、放熱板の強制空冷はマストです。 アンプユニットを挟んで、2個のファンを動かしています。 右側の外側についているファンは、この医療機器にもともとついていたもので、95mm角厚さ25mmのものですが、長年使っていたのか、少々騒音が大きいです。 左側のファンは右側と同じサイズですが、最近、秋月より購入した安価なものですが、こちらは、かなり静かです。

このふたつのファンで、風を左から右へ抜けるように、CPU用の放熱板に吹きつけています。 70W出力中にファンを1個止めると、Idがすこしずつ上昇を始めますので、効果はバツグンです。 ただし、電流の増加は数十秒でとまり、こんどはゆっくり減少に向かいます。 この減少に向かうのは、温度補償が効き過ぎている為で、弊害として1分以上エージングすると、ゆっくりと出力も減少します。  10分くらいのエージングで、50Wの出力が42Wくらいまで落ちます。 この弊害は、壊れるよりはましですので、このままです。

やっと、リニアアンプが完成しましたので、TSSへ保証認定を依頼している間に、エージングテストをやることにします。

 

 

一応、まともに動き出しましたので、スプリアスや2信号特性を確認しました。

70woutsprias

100w_amp_lpf1

 

左上は70W出力時のスプリアス特性です。 100W出力にしたら、第2高調波を含め、さらに良くなります。右上は、7MHzのLPFの上部が開いていましたので、蓋をしました。 蓋の有り無しで、データは変わりませんでしたが、気休めです。

なお、これはFETのバラツキと考えられますが、各100mAのアイドル電流にした状態では、第2高調波が、-35dBくらいまでしか落ちていませんでした。 そのため、スペアナを見ながら、バイアス電圧をいじってみました。 結果は、一方はバイアス電圧を上げると、高調波が少なくなるのに、もう一方はバイアス電圧を下げた方が高調波は下がります。結局、両方とも100mAに調整した後、一方のバイアス電圧を下げる方向で調整し、-50dBはクリアーしています。

20wout_2tone

50wout_2tone

 

Inout

左上が40Wpep出力時の2信号特性です。 右上は、100W平均値出力時の特性で、100Wpepとは異なります。 ただ、この波形は70Wを30分くらい連続出力した後の波形です。

無信号送信状態にしておき、入力を5秒間加えて出力を測定し、直ちに入力OFF。次に入力ONまで10秒以上休むというやり方で、測定したデータが左のグラフです。 このデータを見る限り、90Wくらいまでは、リニアリティが確保されているのが判ります。 私のスペアナの分解能が悪く、IMD特性は見る事が出来ません。 測定専用のバンドスコープ付きSDR受信機を用意できたら、測ってみようとは思いますが、あまり良い特性ではないと、思われます。 ただし、変調音を聞いた感じでは、違和感は有りませんでしたので、当面はこのままです。

また、前回の調整から1か月以上経過したLO漏れとUSB漏れをチェックしましたが、いずれも -50dB以下を確保し、ドリフトはありませんでした。

リニアアンプのケース入れが完了しましたので、この状態で、エージングテストです。

Asing70w0

久しぶりに、コメットのSWRメーターとオイル冷却ダミーロードを物置から引っ張りだし、TS-930Sを信号源として、エージングテストをしました。

まず、最初に100W出力で、2分間、連続出力した後、70Wに出力を落とし、そこから、30分間、連続出力を行いました。 時間経過とともに、出力が減少しますが、これは、TS-930Sの出力が下がるのと、このリニアアンプのゲインが下がるのが原因で、下がってきたら、TS-930Sの出力を上げ、常に70W出力が出るようにしました。 最初、入力2.5Wで70W出ていましたが、2分くらい経過すると、出力が下がり始めるので、出力70Wをキープするように、TS-930Sの出力を調整しました。  30分のエージングが終了し、その時のTS-930Sの出力は3Wになっていました。 その状態で、入力を10Wまで上げてみましたが、アンプ最大出力は100Wでした。 

Ts930out

Asing70w1

左上は、70W出力時のTS-930S出力。 右上は、リニアアンプの出力波形です。 出力波形は、スペアナのデータでも判るように、完全な正弦波です。

エージング終了後、出力を可変すると、30W前後の時だけ、約5MHzと10MHzのスプリアスが発生します。 原因は、FETの電流がこの付近の値の時だけ発振するようです。 多分、FETのゲインがこの出力付近で最大となるのでしょう。 対策として、ドレインからゲートへ1000p+1Kのシリーズ回路で負帰還をかけることで解決しました。

100w_amp_cab

もともと、このケースのフロントパネルは紺色でしたので、このアンプも紺色で仕上げました。 メーターの左側に縦線が見えるのは、A4サイズのプリンターでは、パネル全体を印刷できず、この線の部分を境に分けて印刷した為です。

TSSの保証と、総通の許可が降りたら、ON AIRにトライします。

SDR_100W_TX_BLOCK.pdfをダウンロード  

10Wのトランシーバーでもコメントしましたが、サウンドカードの中のブロック図は理論的に考えられるブロックで、HDSDRの中が、このようになっているかは確認していません。

 

このテストの途中、送信から受信にした時のタイミングが、SDRより、リニアアンプの方が、かなり遅れます。 遅れは1秒以上です。 原因を調べたところ、SDR側のフォトカプラーのLEDにつながる電源ラインが、負荷となるリレーとデカップリングコンデンサの為、かなりゆっくり降下し、その間、LEDの消灯開始電圧まで、フォトカプラーの2次側TRがONしたままになっていました。 対策として、フォトカプラー内のLED両端に510Ωを並列に入れ、電源ラインが6V以下になると、LEDが消灯するようにしました。

LED消灯対策済み 7MHz_SDR2.pdfをダウンロード

  

70W 30分のエージングテストは終了しましたが、ON AIRの許可が出るまで2週間はかかりますので、ダミー抵抗に出力しながら、模擬運用を行っていますが、事故が2件発生しました。

まず、40Vでテスト送信を開始したら、どこかでスパークが起こり、明るくなったのですが、どこでスパークしたのか判りませんでした。 それでもアンプは正常に動作しており、正常にテストが終了しました。 後日、コンベンショナルトランスのメンテの為、これを取り外すと、電源が供給されるチョークコイルを通った後の、コモン部分に設けた4個の104Kの内、2個のチップコンデンサが黒焦げになっていました。 チップコンデンサが黒焦げになりましたが、オープン状態となった為、アンプは正常にに動いていたものです。 このコンデンサはDC50V耐圧のもので、ここに通常電源電圧以上の電圧は加わりません。 壊れたチップコンデンサはメーカー不明の秋月から買ったもので、壊れなかったコンデンサはRSで買ったTDK製でした。TDK製は全部使い果たし、秋月のものしか手持ちがありませんので、秋月のものに、とりあえず交換しました。 1週間後、このスパークが再発しました。 壊れたのは、また秋月から買ったチップコンでした。 今度は、村田SSのラジアルタイプ0.1uF2個に変更し、様子を見る事にします。 

35V 20Wくらいで、エージング中にアンプ入力をON/OFFしていたところ、突然、出力なしになりました。 調べると、FETと電源は正常、 バイアス電圧が2Vくらいまで下がり、FETがカットオフ状態になっていました。 この原因も入力トランスからの信号をFETのゲートに接続するとき、絶縁の為に挿入した50V 104Kのチップコンデンサが、絶縁不良を起こし3KΩ位の抵抗値を示していました。 ここでもDC50Vを超えるような電圧がかかるとは思えないのですが、壊れてしまいました。 修理は、同じ50V 104Kに交換です。

 

Biascarve

FETのゲートバイアスの温度補償が、効き過ぎの状態でしたので、左のグラフのように、温度変化に応じて、傾斜が変わるような回路を作り、その効果を確認してみました。

このカーブは、R37、R38の値をパラメーターとして、作成したものです。 グラフはVR4によるバイアスを3.5Vくらいに固定して作成しましたが、VR4を動かすと、飽和レベルが上下します。

VR4による固定バイアスを実際に動かしながら、実験した結果、従来の回路では、例えば、50W出力から、いきなり入力をOFFにした場合、即、元のアイドリング電流以下まで戻り、ひどい時は、一瞬0mAになります。 これは、高出力時、回路がB級ではなくC級で動作していたことを意味し、リニアリティの悪化につながります。

正常なバイアス状態は、出力レベルにかかわらず、常にB級もしくはAB級で動作する事ですから、入力OFFしたら即座にアイドリング電流値に戻らねばなりません。

従い、実際の調整方法は以下のようになります。

まず、R37,38を2.2KΩに固定しておき、さらにVR1,VR2最小の状態でVR4を最小電圧になるようにしておき、VR1とVR2を調整し、アイドリング電流が100mAになるように調整して置きます。 そのあと、出力を70Wくらいまで上げ、FETが十分熱くなったら、急に入力をOFFします。 すると、ドレインに流れる電流は即、アイドリング電流まで落ちるか、あるいはそれ以下になります。

同様にして、VR1,2を最小にした後、VR4による初期電圧を少しあげ(0.2V刻みくらい)、VR1,2でアイドリング電流を100mAに調整します。そして、また70W出力にした後、入力をOFFした時の電流を観察します。 

これを何回か繰り返していくと、あるVR4の電圧を超えると、入力を調整し、OFFしても,即アイドリング電流に戻らず、数秒から10秒以上遅れるようになります。 この遅れが発生するようになった場合、70W出力の時、アイドリング電流が増えていることを意味します。

そこで、VR4による電圧を少し下げて、入力OFF時、即、電流がアイドリング電流まで落ちるポイント選び、その状態に固定します。

これで、温度補償を考慮したバイアス電圧の設定は完了しましたが、場合によっては、出力レベルにり第2高調波が、規定の50dB以下に収まらない事が発生します。

もし、そのような現象が発生した場合、以下の調整を行います。

VR4は先に決めたポジションにしたまま、再度アイドリング電流をVR1,2を調整して、今度は120mAくらいに設定し、入力を次第に上げていくと、出力レベルにより第2高調波レベルが変動する現象がみられます。 この現象が現れたら、第2高調波レベルが一番高くなる出力にしておき、そのレベルが小さくなるようにVR1かVR2どちらか一方を調整します。 どちらを調整すのかは、VR1もしくはVR2をバイアス電圧が低くなる方向に回したとき、高調波レベルが下がるVRのみを調整します。 

このようにして調整した結果、100W出力で第2高調波を60dB以上低くする事ができます。 ただし、ある程度が限度で、VRを調整しても低くならないときは、LPFのATT量が不足とか、LPFの入力が出力と結合しているとか、ほかの要因が考えられます。

100wpa_bias7

この調整方法はスペアナが無くても可能です。 第2高調波である14MHzを受信して、7MHzの基本波より50dB以上低ければ問題なしです。

この調整状態で確認した2信号特性のリニアリティが以下の波形です。 80Wくらいまでなら、我慢できる波形をしています。30分エージング後の波形で、左から順に60Wpep、80Wpep、100Wpep出力時の2トーンの波形です。

30w_2tone

40w_2tone

50w_2tone_2

また、当初より有ったエージング中にゲインが低下する件も若干の改善がみられました。 入力2.2Wで70W出力があった状態で、30分エージング終了後、同じ70Wを出す為の入力は2.4Wくらいでした。 なお、30分エージング後の最大出力は入力を10Wにしても、100Wと変わりませんでした。

 

下の写真は、完成したリニアアンプの内部です。

 

100wpacomp

1週間で、TSSの認定がおりましたので、即日、総通へ、SDRトランシーバーとこのリニアアンプの追加申請を行いました。 そして、さらに1週間後、総通から審査終了のメールが届きました。 指定事項の変更はないので、即ON AIRできますが、その前にHFのアンテナの整備が必要なようです。

HFのアンテナを4か月くらい使っていなかったのですが、ベランダのMTUを調整して、いざ、送信機に繋ぐと、SWRが3以上になります。 色々試した所、同軸の長さでSWRが変わります。 また、新しい問題が出てきました。 1時間余り奮闘した結果、MTUにつながるMコネクタのゆるみが原因でした。 それを対策して、CQを出しました。 1エリアのOMさんとつながりましたが、了解度がさっぱりです。 RSの交換のみで終わってしまいました。 そのときのバンドスコープが以下です。

40m1stqso

コンディションが良い時は、左にある橙色の帯が画面いっぱいに広がるのですが、さすがに、カーソルが示す周波数帯の信号は、良く見えません。 相手の方には59で届いているみたいですけど、残念ながら、こちらの受信状況はR2くらいでした。 

ここで、送信と受信のアンバランスが問題として浮上してきました。 今後の課題です。

dsPICでSSBトランシーバー(SSBジェネレーター)へ続く。

 

実際に運用を開始すると、バイアス回路やファンモーター駆動用の12V電源のトランジスタがあっちっちになります。 この対策の為、電源回路に14VのDC出力を追加し、12V電源は電源から直接供給を受ける様に変更を行いました。 ところが、リップルが多くて、12V電圧では、ハム音が変調されますので、9Vの3端子レギュレーターをダイオードで0.6Vほどかさ上げし、9.6Vの安定化電源を作り、これでモーターとバイアス回路をまかなう事にしました。

最終状態の配線図 PWR-AMP100W_8.pdfをダウンロード

 

200Wリニアアンプの検討はこちら

 

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