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2013年1月 5日 (土)

QRP CWトランシーバー 6

<カテゴリ:KEM-TRX7-LITE>

北京放送の混信の原因が判りました。

アンテナからの信号を2個の同調コイルでフィルターをかけて十分な選択度を確保したはずでしたが、フィルターをかけた後の信号線路をアンテナ切り替えリレーの端子へ接近させた為に、強入力信号に当たる、北京放送の信号がフィルターをバイパスしてICの入力端子へ漏れるという、基板設計のミスが原因でした。 このリレー端子に接近している回路はIC入力部のホット側ではなくGND側なのですが、510Ωの抵抗でGNDより浮いていますので、そこへ静電結合したようです。

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幸い、ICの配置変更の必要はなく、同調コイルL5の出力を裏付け配線で直にICの入力端子へ接続してやると聞こえなくなりました。

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以下、その具体的対策内容を紹介します。

左の画像に示すように、アンテナ入力ラインに近接して配置されているR14(510Ω)を抜き取り、これをIC3の2番ピンに直付けし、基板の裏側でL5のピンに配線します。今まで配線されていた銅箔パターンはL5の近くでカットし、これをGNDへ結びます。

IC3の1番ピンからL5の2次側コイルに入り、コイルの反対側からR14を経由して、IC3の2番ピンに戻るという入力回路のループが出来ています。 従い、裏付けでR14を配線する場合、このループが作る面積が最少になるように配置し、かつ、配線します。画像にある、R14の傾きや、曲がりくねった抵抗のリード線は、ちゃんと意味が有るのです。

以上の対策で、北京放送は、ほとんど聞こえなくなりました。スピーカーに耳を近づけると、かすかに放送らしき音声信号が聞こえますが、なにを言っているのか判らないくらいまで減衰しました。

約1年後の12月に、この対策済トランシーバーで鹿児島県の「さつま湖」から夕方オンエアーしました。北京放送はすでに始まっていましたが、問題なく各局と交信できました。

同じような問題でお困りでしたら、ぜひ修正対策して下さい。

北京放送よりも強敵が現れました。7275KHzの韓国放送(KBS)です。TS-930のSメーターは完全にオーバースケールで、針は指針ストッパーに当たったきり降りてきません。 また、季節により、北京放送もKBSと同じくらいの強度で入感する時もあります。相手の信号がS9程度ならQRMを受けながらもQSOできますが、これ以上の改善は、この回路構成では無理です。 ハイ。

エレキー回路の追加 へ続く

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