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2026年6月 7日 (日)

PWM AM 送信機 作り替え

<カテゴリ AM送信機(PWM方式)

ハイサイドFETドライバーが失敗したので、又、フローティング方式のPWM変調器に戻す事にしました。 同時に、出力がPICマイコンに回り込み、変調のピークでキャリアが止まるという問題と、周波数表示が真っ白になって電源を切るまで直らないという問題を対策する為に、約1か月掛けて設計変更を行い、なんとか実用になりましたので、紹介する事にします。

DDS VFO (SI5351A)をVXOに作り替え

PICマイコンに出力が回り込んで発振が停止するという問題の対策として、過去から実績のあるVXOに変更する事にしました。 VFOをDDSに変更する前の組み立て済みVXO基板が残っていましたので、これをシールドBOXに収納します。

VXOの回路図 7mhz_vxo_2026.pdfをダウンロード

Vxo202_0

上の写真がシールドケースに収納したVXO回路です。クリスタルが2個並んでいますが、実際は1個のみ配線されています。7.2MHzのクリスタルを7.197MHzから7.175MHzくらいまで可変できます。 シャシーに実装する時はこのケースに蓋をかぶせて完全シールドとします。

 

周波数カウンターの製作

発信源がクリスタルとなりましたので、周波数カウンターを追加します。

周波数カウンター回路図 VXO_Counter2026.pdfをダウンロード

従来、終段の高周波が回り込んで送信状態では誤動作していましたので、以前のカウンター基板とLCDを一体構造としたユニットにまとめ、誤動作を防止します。 LCDがTFTに変わりましたので、PICのソフトは変更して有ります。

Fc2026_0

Fc2026_1

Fc2026_2

VXOと周波数カウンターを実装しました。

Amtx2026_0


Amtx_lcd

VXOと周波数カウンターの動作確認状態です。DC36Vの電源に接続していますが、表示は35.7Vとなっています。この時の消費電流は0.3A以下ですので、表示された電圧が正しい値と考えられます。

一応、VXOとカウンターが完成しましたので、次は、PWM変調段を従来のフロート方式に変更します。

PWM AM TX 回路図 AMTX_100W_V4.pdfをダウンロード

変調回路を従来のフロート方式に変更する際、変調終段のFETはハイサイドドライバーの時使ったIPP530N15のままで進行する事にしました。 また、RF終段の2次側巻線は3ターンから2ターンに変更し、終段の負荷が軽くなるようにしてあります。 この状態で無変調状態で最大70W出ます。 心配していました、周波数カウンターへの影響は無く、70W出力中でもVXOの周波数を変えると、カウンターも追従します。シールド対策が成功しました。

次に、630Hzの正弦波で変調をかけると、変調段が異常発振を起こします。 この異常発振の原因が判らず、変調回路への回り込み対策を強化するなど2週間くらい、ああでもない、こうでもないと検討を続けた結果、原因は変調段のゲートドライブ回路のリンギングでした。 

70w100pctmod_2

従来、FKI10531といサンケンのFETを使っていましたが、この入力容量は1500PFを超えていました。しかも4石パラでした。一方、IPP530N15の入力容量は600PF台で、かつ2石使いです。 この為、FETドライバーの性能が良すぎて、発振に近いリンギングを起こしているものでした。

リンギング対策の為、変調終段のゲート回路に抵抗をシリーズに入れて解決しました。 最初抵抗値を10Ωにしたのですが、対策出来ず、22Ωでやっと止まりました。左上の波形は、対策後の70W出力100%変調状態のダミー抵抗両端の波形です。

下のフロントパネルの写真は70W出力で音楽を変調してエージングしているところです。

Amtx2026_1_2

約2時間のエージングが終わり、異常なしでしたので、次は電源電圧を65Vまで上げて確認します。

35Vのとき、33Wくらいの出力になるように、RF出力を調整しておき、電圧を65Vまで上げました。130Wくらい出ています。 630Hzの信号で100%変調し、OKでしたので、すぐにソースを音楽に切り替え、エージングをスタートさせました。1分も経たない内に、送信機のヒューズが飛びました。ヒューズの切れた原因は、RF終段、変調終段のドレイン、ソース間のショートでした。 RF終段の2次巻線を2ターンにしたので、RF終段の負荷インピーダンスは12.5Ωになっており、3ターンの時の5.6Ωの2倍以上の電圧が発生した為、RF終段の耐圧250Vを超えたみたいです。 この終段のFETはすでに7年くらい前に生産中止となり、もう手に入りません。 

そんな訳で、修理する気も失せ、このAM TXは故障したまま御蔵入りとなりました。

 

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