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2025年5月31日 (土)

デジタル検出、アナログSWRメーターの製作

<カテゴリ:SWR計>

再開局以来17年間使ってきたアナログ式のSWRメーターでしたが、性能的には全く不満はないのですが、いざSWRを測ろうとすると、一度進行波電圧でメーターがフルスケールになるよう可変抵抗器で調整した後、反射波電圧をスィッチを切り替えて読むという面倒が有り、Z-ATUが正常に稼働している今、このアナログ式SWRメーターはキャリブレーションがされていなく、特にFT8の時はバンドによって出力レベルが異なるので、目安にしかならない状態になっていました。

ATUを自作する段階で、デジタル方式のSWR計はいくつも作ってきましたが、このデジタル方式のSWR計は出力レベルが変わっても常に正しいSWR値をデジタルで表示します。 しかし、現用中のPOWER計付きリグ切り替えBOXのフロントパネルを新規に作り直すのは、かなり面倒で、今一つ踏ん切りができず、長い間そのままでした。 

そこで、SWRの検出はデジタルで行い、得られたデジタルのSWR値でアナログメーターの針を振らすSWRメーターを作成する事にしました。

デジタル値のSWRをアナログメーター用の電流に変換するのは、変換テーブルを使い、デジタルの電流値にした後、これをPWMにてアナログ電流に変換します。

Swrmeter_test

上の写真はLCDディスプレーを接続してデバッグ中のSWRデジタル検出回路のテストを行っているところです。 このデジタル回路を収納するBOXは600Wピークの送信電力が通過しますので、マイコンが誤動作しないように、回路を金属のケースに入れ、そこから出るワイヤーは全てアクセスパネル経由で接続します。 こうする事により、外部で発生している高周波電流や電圧の影響がマイコン基板に妨害を与えにくくする事ができます。 

Swrmeter_boxin

上の写真は出来上がったマイコン回路を金属ケースに収納した後、SWR計用のケースに組み込んだ状態です。このBOXは複数のリグを1本のアンテナへ接続したり、別系統のアンテナへ切り替えるスィッチBOXのみが機能し、以前有った外部のMTUやATUをコントロールする機能は使用していません。BOXの中の右半分は、MTUやATUのコントロールのとき使っていたLEDとスィッチですが、現在は配線をカットしてあります。

下の写真は出来上がったアナログ表示のSWR計とZ Match ATUのコントローラー(青色のパネル)とペアのショットです。 Z-ATUの内蔵SWR計はSWR1.04と表示していますが、アナログメーターのSWR値は1.07くらいの表示で、これくらいの誤差は許容範囲です。 

Swrmeter_act

AMやCW、FT8では問題ないのですが、SSBのとき、しばしば指針が無限大まで跳ね上がります。 進行波電圧と反射波電圧を時間差をもって取得している為、これは理屈上起こりうる現象で、解決するには、2chのADCが同時にサンプリングする必要があります。 しかしながら、汎用のPICマイコンは、ADCの数は多いですが、各チャンネルをスキャンしながらAD変換を行う関係で、SSBのように音声周波数の周期で振幅が変化する場合、どこかで進行波電圧より反射波電圧が大きくなることが起こり、SWRメーターの針が無限大を指してしまいます。 これを少しでも和らげる為に、連続キャリアの場合、正確なSWRを計算でき、かつSSBの時でも、少なくとも指針が無限大を指示しないようにソフトで対策しました。 SSBの時は、正確なSWRは指示出来ませんが、そこそこ違和感なしで動いています。

SWR計の配線図 Analog_SWR_Meter_250531.pdfをダウンロード

マイコンプログラム Analog_SWR_Meter_2.cをダウンロード

SWRデータ変換テーブル SWR_outdata.hをダウンロード

デバッグ用フォント Font9.hをダウンロード

デバッグ用フォント Font12.hをダウンロード

 

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2025年5月26日 (月)

中華製 SI5351A 実働テスト

<カテゴリー:DDS

私が、インターネットで最初にその存在を知ったのは2015年ごろで、10年前の事でした。 当時デジタルVFOと言えば、アナデバのDDSが一般的で、シリコンラボのこのICに注目する人は少なかったと見え、あのRSでMOQ5で750円(1石150円)で売られていました。当時、秋月では確か150円か200円だったと思いますが、2016年にRSで150円で調達したこのICは、自作の無線機に欠かせない存在になってしまい、2025年5月時点で、秋月でも320円で販売されています。 一方、安売りの中国市場での価格は円安の影響もあり、シリコンラボオリジナル品が1pcs 200円以上しています。

昨年の夏から製作を始めたZ Match ATUの部材を通販で中国から買うとき、買い物合計金額の集計中に後300円以上購入すると、送料無料と表示されます。 一応欲しい物は全部買い物かごにいれ終わり、送料が300円くらい計上されている状態なので、つい、何か300円程度の物はないかと探すと、SI5351Aが5石で350円(現在でも存在しています)というのが目に留まりました。 1石70円換算です。 中華製のブランド名で売られていますが、「オリジナル」と書いてあり、本物とほぼ同じ捺印がされた写真まで付いています。 どうせ、シリコンラボのコピー品の「オリジナル」だろうと思いましたが、送料がタダになるのなら、失敗しても損はないとこれを購入したのが10か月前。

やっと、このICがちゃんと使えるのか検証する事ができましたので、レポートします。

Isi5351a_test_pcb


使ったPICマイコンはPIC24FV32KA302という16bit品で私の部品箱には数石在庫がありましたので、これでSI5351Aをコントロールする事にしました。 いつもの通り、25MHzのクリスタルの半田付けには苦労しましたが、とりあえず動きだしましたので、過去シリコンラボの正規品のデータが残っている17MHzと24MHzのスプリアスのテストをおこないました。

このテスト基板は、SI5351Aのほかに、SPIドライブのLCD表示や、SWR計のテストも出来るようにしてありますので、余計な部品がいっぱいついていますが、実際に動作しているのは添付している配線図の範囲だけです。

Isi5351_freq17mhz

Isi5351a_17mhz_spa

Isi5351a_24mhz_spa

上の周波数表示は17MHzを発生させたときの周波数カウンター表示ですが、目標の17MHzに対して390Hzの誤差ですが、この数値は、簡単に校正できますので、表示がチラつかないという事だけが確認になります。 そして、過去のSDRトランシーバーでも問題となったスプリアスです。

左上が17MHz、右上が24MHzの中華製ICのスペクトルデータで、左下及び右下のデータがシリコンラボ正規品のスプリアスになります。

17MHzの±1MHzくらいにあるスプリアスがシリコンラボ純正より約5dBほど高くなっています。また、CNが6dBほど悪くなっています。 この状態では18Mhz以下の送信機にはギリギリセーフですが21MHz以上の送信機では不適合となってしまいます。  送信機に使いたいときは14MHz及びそれ以下のバンドならOKと思われます。 後日、7MHzのAM送信機に使ってみるつもりです。

17mhzonly

24mhzonly

 

Isi5351a_1724mhz_spa

左は中華製の17MHzと24MHzを同時に発生させた時の、17MHz側のスプリアスを見たものですが、24MHzのスプリアスがそのまま出ている状態で、2波同時発生は不可との結論です。 このレベルはシリコンラボのオリジナル品と同等です。 

これらの結果から、簡易型のSSGくらいにしか使えませんね。SSGのスプリアスレベルは-30dBくらいから製品化されていますので。

この実験に使った配線図 SI5351A_test_CN.sch.pdfをダウンロード

テストに使ったプログラム S15351A_CN_copy.cをダウンロード

このテスト用プログラムの中には、SPIドライブのLCD表示プログラムも含まれておりますが、今回はテストの対象にはしていません。

この確認を終えた後、私の不注意でICを壊してしまい、交換する事になりました。 しかし、残り4個のICのクリスタルが発振しません。 半田付けの異常がないか全部3時間もかけてチェックし異常はありません。 最初の1個だけが正常に発振し、この記事のごとく動作確認もできたのですが、クリスタルが発振しない状態でCLK0にはFM変調のかかった目的周波数の数分の一の矩形波が見えるのが2個、全く反応なしが2個。 結局実用にはなりませんでした。 秋月から購入した基板完成品に取り換える事にします。

 

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2025年5月13日 (火)

Z Match ATU 設計変更(絶縁破壊の改善)

カテゴリ:オートアンテナチューナー(ATU)の製作

アンテナセレクターのリレー接点間の耐圧オーバーで絶縁破壊が起こってしまい、その対策を行ないます。 方法は、分離したアンテナセレクターをZATUのBOXの中に同居させ、ZATUの出力端子のすぐ近くでアンテナを切り替えると、この問題は解決します。 理由は、ZATUの整合可能な最大のインピーダンスが1000±J1000Ωくらいですので、例え200W送信でも、リレーの耐圧1500Vを超える事は有りません。 そして、スカイドアのループは3mのラダーフィーダーで給電し、垂直ダイポールとスローパーもどきロングワイヤーはZATUに直接接続することで、3つのアンテナの給電条件を独立して調整できますので、一石二鳥と言う事になります。 また、従来有った160m用垂直アンテナ用にエレメント接続を切り替えるリレーとD端子は廃止しました。160m用垂直アンテナはZATUとは無関係に展開しますが、まだ構想は出来ていません。

Zmtu2_box

左の写真がアンテナセレクターをZATUの防水BOXの中に移したものです。 また、ZATUのメイン回路は初期の計画通り、ZATUのフロントパネルにビス止めし、マイコンの書き換え用コネクターのみケース面に引き出しました。 こうする事により、ZATU本体とマイコン基板を結ぶワイヤーがむき出しにならずに済み、余計な誤動作の種もひとつ消えます。マイコン基板内にハード的な変更が必要になった場合、ATUごとこのBOXから外さねばなりませんが、従来の形態でもBOXから外さないと思う様に変更が出来ませんでしたので、条件は従来と同じで変わりません。

この改造ZATUを設置完了した直後から天気は雨となり、整合が思うようにできないバンドが多くありますが、次の土日に整合テストを行い、各アンテナの引き込み条件を決める事にします。

この改造ZATUでその日の夜から運用をおこないましたが、とりあえず、スカイドアのループから引き下ろしたラダーフィーダーの長さは3.9mでトライし、14MHzから28MHzの5バンドはQSOが出来ました。 また、垂直ダイポールは、ZATUに直接接続しましたが、3.5、7、10MHzともにQSO出来ています。 特に10MHzの飛びが良くWやメキシコ、キューバ、エルサルバドルなどと交信できました。

アンテナの定数が天気で変わる為、毎晩チューニングは取り直しになります。 これは、T型アンテナチューナーでは、あまり見られなかった現象です。 チューニングがクリチカルというZ Matchチューナーの本質的な問題なのかも知れません。

このZATUを改造する時、タイミングベルトの張りの強さも見直し、従来よりきつくしました。 その結果、1/4マイクロステップでもバリコンが応答するようになりましたので、SWRが1.1を切ったら、1/4マイクロステップでSWR最良ポジションを探すようにプログラムも変更しました。 同時に各モーターの最大電流を、SVC側で300mA、WVC側で500mAに再設定しました。

プリセットコールをONの状態で、バンドを切り替える時、ゆっくりと変化させた時は問題無いのですが、ロータリーエンコーダーを早く回転すると、エンコーダーのチャタリングの為、連続してかつ不規則に割り込みがかかります。この時、時々、ステッピングモーターの現在位置の番地が大きく狂うという問題がありました。 過去から多重割り込みが発生した時は色々な問題が発生し、対策が困難でしたので、多重割り込みが発生しないようにするしか有りません。 対策は、MAIN側がプリセットコール要求を受け、その処理を行い、SVC,WVCともにターゲット番地に移動完了するまで、次のプリセットコール要求を禁止することで対応できました。

自動チューニングをスタートさせた直後にZATU側のメインマイコンが時々ハングアップするという問題が出ていました。ソースコードを何度も検証したのですが、おかしなところは見つからないのに、ステッピングモーターの台形駆動ルーチンで止まってしまっていました。 今回のマイコンはふたつのステッピングモーターをランダムに制御する為、Timer3とTimer5による周期的な840usecから5msecの間隔で割り込みがかかりますが、タイミングによっては、Timer3とTimer5の割り込みの間隔が1usec以下になる事や最悪ワンマシンサイクルの差しかない事もあります。 過去の事例で10usec間隔の割り込み時、16bit PICは誤動作が起こる事が判明しており、もしかしたら、8bitのPICでも同じ理由で誤動作が起こるかも知れないと考え、複数の命令を一行で記述していたソースコードを、ひとつづつの命令に独立させ、かつデータのやり取りを必ず変数経由で中継するコードに書き換えました。 さらに、台形駆動時のふたつのタイマーの開始時間が同時であったのを、50usecずらしてスタートする事にしました。 この状態でしばらく様子を見る事にします。

Zatu_seting250518

160mの時、VCにパラにコンデンサを追加し、バリコンの可変範囲の調整を行っていますが、WVC側に積層セラミックコンデンサ(MLCC)が1個使われていました。 まだ160mでの運用実績が多くないので、実害は出ていませんでしたが、後々問題とならない様に3KVの単板セラミックコンデンサに変更しました。 

Zatutunedata250518

アンテナセレクタをZATUのメインユニットに一体化した後、各バンドでの整合テストを行った結果、左の表のように、一応全バンド、実用SWRレベルに調整する事ができました。 スカイドアのラダーフィーダーも細かく長さを調整して3.4mの長さの時、14MHzから50MHzまで実用レベルです。 左上の表は、雨上がりでの確認結果で、ATUもアンテナエレメントもフィーダーも雫が付いている状態です。右上の表が晴天の日に再確認した結果です。 3.5,7,10MHzの垂直ダイポールの給電点とZATUの間には、右側の表のみ40cmのラダーフィーダーが接続されています。これは、10MHzの時、WVC側のステップが時々0になってSWR1.1以下にならない時がありましたので、その対策です。

Zmtu_ant250517

リンクコイルのタップ位置はほとんどが3Tとなりました。 自動調整によるSWRの変化を見ていると、ATUのDrop Out領域に近づくと、例えばSWR 2.05付近で行ったり来たりしてそれ以下のSWRにならなくなり、タップ位置を切り替えてやると、自動でSWRが下がり始め、その内SWR1.1以下になる場合と、一旦SWRは下がり始めたのに、またSWR1.5付近で足踏みしてそれ以下に下がらに場合があります。この時は、再度タップを元の位置に戻すとSWR1.1以下になって整合完了します。 今までのT型VCによるATUとは異なる面白い動きです。

左の写真は、マストの途中に有った、アンテナセレクターをベランダのZATUのBOX中に降ろし身軽になったアンテナマストの全景です。 スカイドアのループのみラダーフィーダーで接続しています。 マストがローテーターで180度回転しますので、ラダーフィーダーと垂直ダイポールの上部エレメントがステーにからまない様にグラスファイバーの棒でマストから離して引き下ろしています。 この位置からZATUの接続端子まで約3mありますので、その間でステーに接触しても、大きく変形しないようにしています。 ステーは全て、合成繊維で出来たロープで、フィーダーやエレメントが接触してもSWRの変化は無視出来る範囲です。

以前有った7MHzの国内向けベントダイポールは撤去し、160m用の垂直アンテナはまだ構築していませんので、結構すっきりしたベランダになりました。

 

全部のバンドではないのですが、5Wの出力でSWR1.1以下に整合させた後、FT8で100W送信すると、SWRが次第に上昇し、3を超えます。 この現象はCWやSSBでは起こりません。 また、3種類のアンテナエレメントに関係なく、発生しないバンドも有ります。 スカイドアの場合、14MHzでは発生しませんが、他のバンドでは発生します。 垂直ダイポールの7MHzでは発生しませんが、3.5や10MHzでは発生します。 スローパーモドキのロングワイヤーでは1.8と3.5、7MHz全バンドで発生します。 また、SWR1.1以下に追い込む事が出来なかった場合、このSWR上昇が起きない事もあります。 SWRが3を超えるようになったら、出力を絞っています。 大体、60Wくらいまで絞るとSWR1.5以下まで下がります。 フェライトコアは使っていません。 絶縁破壊が起こりそうなエレメント配置も有りません。 原因が判らず、気にしながら2週間運用してきたのですが、どうも原因はATUその物に有るみたいです。 100W連続出力時、SWRが次第に上昇する速度はバンドによって異なるのですが、ここ2週間の間に良く使った7MHzと10MHzの変化がブロードになり、一度電源を切り、翌日同じ様な時間に、電源ONしたときのSWRのずれが次第に小さくなり、かつSWR上昇スピードも緩くなってきました。 また、100W連続送信の15秒間の間に、再チューニングを行うと、SWR1.1以下に整合させる事ができ、この状態からのSWR上昇速度はもっと遅くなり、SWRを気にする必要が無いくらいになります。

久しぶりに1.8MHzのSSBを運用すべく、AM5Wの出力でZATUの整合を取り、JA3の局のCQにコールすると、SSBの音声に従い、SWRが上下します。 常に3台のSWR計(FTDX-101D,自作アナログ表示のメーター、ZATU内蔵のSWR計)でモニターしていますが、3台とも最大SWR 8くらいまで上がります。 相手頂いた局からは激しいQSBを伴い、了解しにくいとのレポートでした。その日は短時間でQSOを終わり、翌日、1.8MHzで出力を変えながら実験してみました。 すると、5Wの出力でSWR1.1以下に整合した場合、出力を10Wまで上げるとSWRが3を超えます。さらに25Wまで上げるとSWRが8を超えます。 次に25WでSWR1.1以下に整合させた後、CWやSSBで出力を100Wに上げてもSWRの悪化は有りません。 整合する時の出力を次第に下げていって、100W出力でもSWRがあまり変化しない出力を探すと10Wの時は、まだ少々変化が大きいですが、15W出力で整合させると、100W主力でも問題ない状態になりました。 以後、整合させる時の出力はAMキャリアで15Wに固定する事にしました。 この出力でZATUの整合条件が変わる要因は特定できていませんが、一番怪しいところは、ATUのバリコンの絶縁体が通常タイト製なのに対して、今回使ったのはベークライト製なのかも知れません。 ベークライトでも屋内で使う場合、問題にならなくても、屋外で使う場合、湿度の影響をもろに受けるのかも知れません。 これから梅雨にはいりますので、どう変化するか気にする事にします。

Zatu_yellow

160m用スローパーを利用した7MHzの国内用アンテナの実用に目途が付いた事により、ベランダに平行して設置してあった、ベントダイポールを撤去したとき、ベランダに括り付けてあったこのベントダイポール用MTUも撤去しました。 その時、内部にあったポリバリコンの絶縁体がボロボロになっており、バリコンを回そうとすると、割れてしまいます。 MTUのケースが透明品でしたので、直射日光にさらされた結果、このような状態になったようです。 そして、今回のZATU用防水BOXも透明であり、1年後にどのようになるか予想できます。 そこで、ZMTUのBOXの外側にスプレーで塗装を行い、直射日光が入らないようにしました。 このBOXを近所のホームセンターで探すとき、蓋がロック出来るBOXは透明BOXしかなくこれを購入したのですが、ホームセターの範囲を半径10kmで探せば青や緑のBOXを見つける事が出来たのに悔やんでいます。

参考情報:FTDX101Dで50MHzの整合を行うと、内臓のSWR計が3以上を指示しません。 ZATU内蔵のSWR計がSWR10以上を表示しているのに、FTDX101Dの内蔵SWRは2.9とか3程度をさしています。 そして、ZATUのSWR計が3以下になると、その値より少し小さいSWR値を表示します。 アンテナ直下のSWR値より、リグ内蔵のSWR計の表示は同軸ケーブルのロスが2重に効きますので、実際のSWR値より小さく表示するのは問題ないのですが、3以上を表示しないというのは困りますね。 この現象は50MHzのみで28MHz以下のバンドでは問題なしです。 私のリグだけの問題なんでしょうか。 

整合状態の再現性ですが、以前に比べて、1日経過した時の各バンドに於けるズレの程度が小さくなってきました。 ちょうど梅雨入り宣言がでた時期で雨と晴れの差はありますが、10MHzバンドは再調する事なくそのまま使えます。他のバンドも少しづつ改善しているようです。 これも、当分は様子見です。

160m用スローパーのエレメントを利用した打ち上げ角の高い7MHz用アンテナにキャリア出力100WのAMで送信すると、無変調状態では問題ないのですが、マイクに向かってしゃべった途端SWRが無限大になります。 ZATUの内部で絶縁破壊している模様です。 この絶縁破壊によるSWR悪化現象は出力を下げるとすぐに直りますので、多分絶縁破壊はバリコンのギャップではないかと思われます。 このバリコンは見た目でもエアーギャップが狭くこんなので300W(コメットの仕様)いけるのかな?と疑問でしたが、やはりSSBの300WpepがMAXなんだと納得です。 AM100Wで変調をかけると、MAX400Wですから、NGになったのでしょう。 そこで、このアンテナの給電ポイントにおけるインピーダンスをRもXも250Ω以下に抑えられないかワイヤーの長さを調整してみました。すると、今のスローパーのワイヤーに8mほど追加してやると、500Ω以上で測れない事は変わりませんが、RとXが従来のインピーダンスの半分くらいになり、SWR1.03くらいまで整合出来るようになりました。 このアンテナは3.5MHzと1.8MHzも共用しますが、いずれのバンドもSWR1.05以下に整合できます。 この状態で7MHz AM100Wで100%変調かけてもSWRは安定するようになりました。

現時点での最新情報込みの配線図とソースファイルをダウンロードできます。

バンドリストをコントローラーからUART経由でmain unitへ送る仕様でしたが、バグの発生が有り、対応が面倒でしたので、main unitでも、このバンドリストをヘッダーファイルとして読み込む事にしました。

メイン配線図 z_match_atu_main_05.pdfをダウンロード

コントローラー配線図 Z-Match-ATU_contoroller_3.pdfをダウンロード

アンテナセレクター配線図 Z-Match-ANT_selector_3.pdfをダウンロード

メインUnitプログラム Z_Match_ATU_main_81.cをダウンロード

コントローラープログラム Z_Match_ATU_controller_81.cをダウンロード

アンテナセレクタープログラム Z_Match_ATU_ANT_selector_8.cをダウンロード

バンド分割ヘッダーファイル Z_Match_FreqRang_7.hをダウンロード

台形駆動データヘッダーファイル StepFreq_List_12_200.hをダウンロード

LCDフォントファイル Font9.hをダウンロード

LCDフォントファイル Font12.hをダウンロード

 

上から2番目のベランダに括り付けたZATUの写真をよーく見るとアンテナセレクタの部分にピンセットの影が写っていました。2~3日前から、いつも使うピンセットが見つからず困っていたのですが、こんな所にありました。 もちろん現在は、取り除きアンテナセレクターがショートしないようにしています。

 

Z Match ATUを使用した最新の交信実績はこちらにあります。

 

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