Z Match ATU 自動整合システムの検討
タイミングプーリーに付加したフォトセンサー検出用遮蔽版が大きくてケースの天面蓋が取り付けられないという問題の対策の為、タイミングプーリーの直径を一回り小さくした結果、天板の取り付けが可能となり、ATU本体のハード面は完成しました。
前回の記事で判明したノイズに関しては、ケースインしても当然変化はないですが、モータードライバーをスタンバイモードにするとノイズは綺麗に消えます。しかし、この時、1/4マイクロステップで刻んだアドレスのバリコン角度は、一番近い1.8度ステップの停止位置に移動してしまいます。そこで、モーターのステップは1/4マイクロステップの4ステップ単位で移動し、バリコンの停止位置は常に1.8度の基本ステップの位置と同じになるようにし、バリコンがターゲット角度に達したらモータードライバーをスタンバイモードに移す事にします。 そして、バリコンの停止位置が粗くなり真のSWRディップポイントを飛び越えるような状態が発生するバリコン容量の少ない角度では、バリコンに直列にコンデンサを挿入し、スプレッドバリコンとして使う事により、この飛び越し現象を解消する事にします。 ただし、まだ、自動整合機能が未完成ですので、このスプレッド機能の追加は完成してから追加する事にし、たちまちは、最小2ステップによる1/4マイクロステップで検討を続行します。
1/4マイクロステップにこだわる理由は、モーターの騒音です。1/4マイクロステップの回転音は夜でも我慢できる音量と音質ですが、1.8度基本ステップの時は、昼間でも許容できない音量と音質で、どうしても1.8度ステップでモーターを回す必要があるイニシャライズの時のみは、じっと我慢するしかない音なのです。
自動整合のプログラムは、とりあえず現用中のバリコン式T型ATUのプログラムのタップ選択機能を廃止し、モーター駆動を時間指定で行っていたものをステップに置き換えた状態だけのものからスタートです。 7MHzの場合、シングルバリコンもダブルバリコンも容量最小付近が整合ポイントになり、例えば、両バリコンとも容量中央付近にある状態から自動整合をスタートさせると、その付近で行ったり来たりして、全く整合ポイントへ移動しません。 マニュアルで整合ポイント付近までバリコンを移動させて、整合を開始すると、ダブルバリコンはすぐに反応し、SWR最小ポイントへ移動しますが、シングルバリコンは現在位置で行ったり来たりして、結局、真のSWR最小ポイントを見つける事無く時間切れとなります。
まあ、今始まったばかりの整合アルゴリズム探しですから、これから、色々と実験しながら、最適な整合アルゴリズムを探す事にします。 ただ、かなり難攻が予想されます。