PICkit3 の修理
<カテゴリー:PICマイコン>
DDS VFOの検討中に5Vの三端子レギュレーターが壊れてしまい、+5Vラインに+12Vが現れ、接続してあったPICkit3が煙を出して壊れてしまいました。
壊れたのは、バストランシーバーと呼ばれるPICkit3と外部回路のインターフェースに使われるICでした。
これを修理すべく、まずPICkit3の回路図を探すと、結構多くの情報がありました。 インターネットで調べていくと、MicrochipはPICkit3のクローンを容認しているというか、推奨しているようで、Microchip自身が回路図を公開していました。
この配線図そのものはMicrochip 製なのかクローンを作った会社のものか判りませんが、現物照合すると抵抗値が一部異なる所はありますが、IC名や結線は合っていました。
壊れたICはSN74LVC1T45DBVRという品番のバストランシーバーである事が判りました。 このバストランシーバーのパッケージは何種類もありますが、PICkit3に使われているのは、最後の文字がDBVRという一番大きいサイズのものです。
東京出張の帰りに、このICを秋葉原で探しましたが、結局見つからず。 帰ってからRSで見つけましたので注文し、現物も入手していましたが、その間にクローンのPICkit3を入手していましたので、修理は手づかずの状態でした。
最近、このバストランシーバーを実験する機会があり、PICkit3の修理の事を思い出しましたので、修理にトライする事にしました。
壊れたICは完全に黒焦げで、下の基板も炭化し、一部銅箔も無くなっていました。 本来6個の半田ランドが必要なICですが、6番ピンのランドとストリップラインは消失し、4番ピンに接続するストリップラインも消失していました。 拡大鏡を駆使してなんとかハンダ付けし、出来上がった基板は以下です。
左上が黒焦げの基板上に新しいICをマウントし、消失したストリップラインの代わりに0.18mmの銅線で配線した状態です。 この作業の後、テスターを使い導通テストを繰り返し、接続漏れや逆に端子間ショートが無い事を確認した後、通電し、PICのターゲットを接続すると、ターゲットのIDが返ってきて、プログラムも無事書き込む事が出来ました。
これから、電源電圧には細心の注意を払う事にします。