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2023年8月 6日 (日)

160mバンド 200W対応

<マルチバンドアンテナシステム2>ATU ループアンテナ 電界強度計算

新マルチバンドアンテナシステムが順調に運用できるようになりましたが、コンディションは最悪で、DX局はFT8しか聞こえないという日々が続いています。 この状況で唯一夜中に交信が楽しめるのは160mのみとなっていましたが、あいにく、ATUの基本性能がMAX150Wに制限されていることから、せっかくの200Wリニアアンプの出番は有りませんでした。 (前々回の記事)

ちょうど、台風6号が向きを変えて当地へ近づきつつあり、上げたばかりのアンテナを壊されないように降ろす事にしました。 そのついでに、ATUを200W対応に改造しようともくろみます。

改造方法は、ATUの中にあるコイルに流れる電流を減らして、その反対に電圧は上がりますが、コイルのコアが発熱するのを抑えようとするものです。 この電流を減らす方法は、現在使われているスカイドアアンテナ用の9対4のインピーダンス変換トランスを160mバンドのアンテナでも使う様にする事で実現できます。 このトランスは不平衡/不平衡変換トランス(UNUN)ですので、160mバンド用のスローパーモドキでも問題有りません。 

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5r5p

左上が巻き数比3:2のUNUNの挿入場所を変更した改造後のATUの内部です。 右上は、今までTUNEの微調の為に付けていました2.5PFのコンデンサを5.5PFに変更したものです。 このコンデンサの容量はATUの内部コンデンサの最小容量の半分でなければなりませんが、この最小容量を5PFと勘違いしていたものでした。 改めて現物を見ると、ATUの最小容量は10PFでした。 そこで22PFのコンデンサを4個直列に繋ぎ、12KV5.5PFを作り交換しました。 今まで、このコンデンサのON/OFFでの差がそれなりの効果を示さないと思っていましたので、これで多少は改善する事を期待する事にします。

台風6号が西へそれ通過した後、今度は台風7号が初期の予想に反して、西寄りに進んでくるため、改造の終わったATUを乗せたアンテナを上げられない状態が続いていましたが、10日過ぎて、やっと上げる事ができました。 そして、1.8MHzのSSB 200Wによる20分間のQSOも終始SWR1.02という状態で成功しました。

改造したATUの配線図 NB-ATU_main8.pdfをダウンロード

15年間使ってきたTS-930Sの故障が連続する事から、売り払って、新たにFTDX-101Dを導入しました。 せっかく、新規導入したのに、DXはまださっぱりです。 FTDX101Dの入荷待ちの間に、移動運用用50WのFT-991の21MHz CWモードで、この新マルチバンドアンテナを使い、DXCC NEWエンティティ(4U1)をゲットしたのですが、この新しいリグではまだです。 サイクル25のピークに期待する事にします。

 

このFTDX-101Dを使えるように総通へリグの取り換え申請をしましたが、今年の4月以降、固定運用の局は電界強度の計算書を一緒に提出する必要がありました。 (リンクした「総務省電波利用ホームページ」の中の参考3,4,5をダウンロード。実際に提出したのは参考5のエクセルと自宅周辺半径50mの平面図、アンテナと周辺建物の位置関係を示す南北方向及び東西方向のpdf図面)

自宅のアンテナ位置を中心に半径50mの地図と、自宅の境界地点に於けるアンテナワイヤーからの最短距離が判る図面を添付し、総通からダウンロードした参考5のエクセルに必要事項を記入していくと、許容値以内なら〇印が、NGならX印が自動的に付くもので、もちろん全バンド〇でなければなりません。 この記入に当たって、アンテナのゲインをMMANAを使い、リアルグランド条件で算出し、同時に得られる給電点インピーダンス(R+JX)を使い、ATUの内部ロスをTLW(ARRL)で計算し、提出しましたら、ノーコメントで審査終了になりました。 メーカー製のビームアンテナなら、ゲインが公表されていますので、簡単に記入できますが、ワイヤーアンテナアの場合、標準寸法のダイポール以外、ゲインが判りませんので、MMANAで計算させた数値を使うのが一番良いようです。 MMANAで出力されるゲインの単位はdBiですから、そのままエクセルに記入できます。 また、ATUやMTUを使う場合、この内部ロスを加味して、同軸の減衰量に加算してやれば、〇になる確率が上がります。 例えば、1.8MHzの場合、ATUの内部ロスが3.3dBくらいになりますので、200Wの送信機で空中線やカウンターポイズとの距離が2mしか無いときでも結果は〇になりました。

さらに、リアルグランドで計算した場合、大地反射波を考慮済みのゲインですので、エクセルの中にある、大地反射波の有無の項目は無しにしておけばOKです。(大地反射波を考慮するとした場合、電界強度が自動的に2倍に設定されますので、これを避ける必要が有ります)

これらの条件をエクセルの表の下側の注釈の欄に追記して提出しました。 この変更は「届け」の処理ですが、審査終了まで1週間かかっていました。 多分、総通も内部で検証作業をしたのだと思われます。

エクセルには同軸ケーブルのロスを記入する箇所がありますが、同軸ケーブルメーカーが発表するロスのデータはハムバンドをカバーしていませんので、実際のハムバンドでいくらのロスになるかは推測するしかありませんでした。 そこで、フジクラが公表している1,10,30,200MHzのデータを使い周波数補間法で各ハムバンドに於ける1m当たりの減衰量を推定しました。 誤差は+/-5%くらいに収まっていると思っています。 ベランダアンテナの固定局の場合、同軸ケーブルをサイズダウンしたらOKになるかも知れません。

私の申請時はこのデータが無かったので、同軸ケーブルロスはゼロ、ATUのロスのみ記入して提出しました。 また、この規定の中に出てくる「一般の人」は免許人や家族以外の人と解釈して資料を提出しましたが、コメントはありませんでした。  また、背の高さが2mの人とアンテナの距離を求めますが、アンテナの位置は給電点ではなく、アンテナエレメントやカウンターポイズのワイヤーと一番近い距離になります。 私のアンテナでは、垂直ダイポールの先端が地上高1mとなていますが、この位置は、隣家と自宅の境界となる石垣の上にあり、隣家の土地から3.2mの高さにあります。

TLWの紹介資料 tlw.pdfをダウンロード

TLWのソフトは「Arrl Antenna Book」という本の中に付録として挟まっているCD-ROMの中に収録されており、アマゾンでも買う事が出来ます。

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