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2018年9月15日 (土)

TS930 VFDブラックアウト、メーター逆振れ

<カテゴリ:TS-930>

久しぶりにTS930が故障しました。 1年くらい前から、時々、VFDが消え、メーターが逆に振れる現象があり、これが発生して10数秒経つと、「パカ!」と音がして正常になるというものでした。

Dcdcoff

しばらく通電していなかったのですが、先日電源をONすると、上の写真のようになり、当然音も出ません。 しばらく待っても正常に復帰しません。

この症状はインターネット上に沢山のOMが修理事例を公開しており、DCDCの発振が停止し、マイナス電源が正常に動作していないのが原因のようです。 

Digitalpwbaddwire

左の基板図の赤線で示すようにワイヤーを追加してやると、この現象が出なくなりました。

ケースをかぶせ、2~3日使っていましたところ、同じ問題が再発しました。 基板を取り出し、ドライバーの柄で軽く基板をたたくと、この現象が出たり、正常になったりします。 どこが悪いのかと、部品を一つづつたたいていく内に、DCDC付近から煙が出だし、その内、DCDCのトランジスタが2石とも壊れてしまいました。 ベースエミッタ間オープンです。

トランジスタは2SC2274KというSANYO製で、中電力増幅用でしたので、同じくらいのPcのある手持ちのトランジスタに交換しましたが、波形がオリジナルの綺麗な矩形波になりません。 3種類くらいの代替えTRを試しましたが、いずれもNG。 やむなく、部品取り用に確保しておいた、TS930からこのデジタル基板を取り外し、基板ごと交換しました。  しかし、問題は解決しません。

原因は、コネクターのコンタクトにワイヤーをカシメてありますが、これがあっちこっちで抜けており、その数6本。 ひとつのコネクターに集中する事無く、どの断線が、どのような症状を出すのか調べるのも面倒ですので、コネクタのハウジングの上部をニッパでカットし、コンタクトが見える状態にして、これに切れたワイヤーをハンダ付けしました。 もちろん、交換したデジタル基板は、スルーホール対策として、ジャンパー線を追加してあります。

とりあえず、これで正常に動作していますので、様子を見る事にします。

スルーホールは以前から、故障の最大の原因でしたが、ここにきて、コネクターのワイヤー断線が続出する状態になってきました。 もし、デジタル基板が原因と思われる故障に遭遇しましたら、コネクターのワイヤーをピンセットでつかんで軽く引っ張ってみて下さい。以外と簡単に抜けるワイヤーがあり、これが接触不良をおこしている場合があるようです。

2019年6月

ダイヤルを回すとVFDが表示しなくなり、止めると表示が正常になるという症状が発生しました。この現象は、Kenwoodのサービス情報に出ており、原因のスルーホールの位置まで示されており、当然このデジタル基板は、全てのスルホールをジャンパー線で結んであります。 コネクターの接続リード線のカシメ不良によるかもと、全てのコネクターワイヤーを調べてみましたが、該当なし。 そこで、全てのコネクターを引き抜き、接点復活剤「KURE」でオス、メスとも洗浄してやりました。 すると、このVFD異常現象は、ぴたりと止まりました。 そろそろジャンク行きかと思っていたのですが、後数年は使えそうです。

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