TH77 外部スピーカーマイク
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購入してからすでに25年以上経過しておりますが、完璧に動作しているTH77があります。 最近車で走行中に交信をする必要が生じ、マグネット吸着式のノンラジアル2-Bandアンテナをこれに接続し、本体を持って交信しておりました。 ご存じの通り、このトランシーバーをカーバッテリーの13Vくらいで動作させると、その内、本体を握っていられなくなるくらい発熱し、最後にはプレストークSWを押す事さえできなくなります。
そこで、取説を読み直すと、外部スピーカーマイクで、本体を握らなくても送信できる事が判りましたので、この外部スピーカーマイクを手配する事にしました。
TH77の取説にはSMC31,SMC32,SMC33と言うスピーカーマイクのオプションがある事を説明していますが、さすがに25年以上前の商品ですので、ヤフオクで中古品を見つけるか、中古店で該当品を探すしかありません。しかし、ヤフオクはいつでもある訳はなく、常時販売している中古ショップでは4000円以上の価格がついています。 一方、中国製でKENWOODトランシーバー用のセカンドソースも通販で出回っており、こちらは新品ですが送料込で1280円とかの値付けです。 ただし、SMC32互換とは書いてありますが、実際は?です。
カスターマーレビューを頼りにダメモトで購入しました。 SMC32互換と書いてあるスピーカーマイクです。
さっそくTH77に挿入したのですが、送信モードにはなりますが、変調がかかりません。 また、時々送信も出来なくなります。 さっそく、マイクの裏ブタ止めてあるネジ3個を外して、怪しい所をチェックしました。
線の半田付けの品質が悪いというレポートがありましたので、詳細調べると、矢印で示した黒色のGND線の半田がおかしく、カバーしてあったホットメルトを剥がすと、ハンダがポロリ。 時々送信にならないのはこのハンダ不良(イモハンダ)が原因。
シメシメと確実にハンダし直し、時々送信にならないという現象は出なくなりましたが、変調がかからない症状は改善されません。
動作確認済みのコンデンサマイク単体をTH77のMICジャックに差し込むと、ちゃんと変調がかかります。
マイクを差し込んだ状態で、マイクプラグの根本を押し込むと時々変調がかかります。 しかし、指を離すと変調がかからなくなります。 プラグのモールド部分のサイズが大きすぎるのではと、カッターナイフで削ってみた状態が左上の写真です。
このようにマイクプラグが完全に挿入されず、少し浮いています。 ちなみに、3.5φのマイクプラグのみ差し込むとちゃんと奥まで挿入され、マイクによる変調がかかります。 ただし、この場合、マイクのPTTスイッチは効きません。
原因はスピーカー用の2.5φプラグの長さが規格より長く、これがJackの底に当たり、これ以上挿入出来ていない事がわかりました。 対策はこの2.5φプラグの先端をヤスリで削り、約1mm低くしたところ、左の写真のごとく、MICプラグが奥まで差し込めるようになり、変調がかからないという問題は解決しました。
いざ、交信に使ってみると、本体の内臓スピーカーよりこのマイクスピーカーのスピーカー音質は悪く良く聞き取れません。 これは、もう少しまともなスピーカーに変更し、マイクとPTTスイッチのみを利用した方がよさそうです。 ただし、マイクとスピーカーをセパレートすると、GNDとPTTスイッチが接続されなくなり、送信できませんので、このスピーカーマイク側についているいるイヤホーン用の3.5φJackに別のスピーカーをつなぐ事になります。
一応、走行中でも交信できるトランシーバーシステムが出来ました。 私の車の中で2mトランシーバーは常時使用する事はなく、1年の内に数回しかその可能性は有りませんので、本格的なカートランシーバーシステムを装備する気はなく、この程度で十分です。
ちなみに、このTH77は新スプリアス非対応品でしたので、6mのAM送信機をTSSで保証認定してもらうついでに、新スプリアス認定処理(一度廃止して新たに追加)をやってもらいました。 料金はAM送信機と合わせて3000円でした。