TS850 スピーカー出力小(低域出ず)
AM受信機専用として使っていました、TS-850ですが、自作のDSP受信機が調子が良いので、しばらく通電もしていなかったのですが、約1年ぶりに電源ONしてみました。 すると、スピーカーから出る音が極端に小さくなり、かつ低域の音声がほとんど聞こえません。
電源ONしたのが、2018年の正月3日。 幸い、暇ですので、修理する事にしました。
スピーカー出力側から、オシロのプローブを当てていくと、異常個所はすぐに見つかりました。 オーディオパワーアンプの出力カップリングコンデンサC187の両端で出力レベルが10dB以上の差が生じております。
このコンデンサの近くに以前、液漏れを起こした電解コンデンサがあり、同様なタイプでしたので、液漏れかも知れないとこのコンデンサを外してみました。 外したコンデンサは液漏れの形跡が有りますが、もれた液はすべて蒸発してしまい、テスターを当てても電解コンデンサ特有の針の振れはありません。
左上は取り外したC187、右上は、C187を外した後の基板状態ですが、今回は銅箔の腐食は有りません。
定格は10V470uFですが、あいにく手持ちが有りません。ジャンクの基板から16V470uFというコンデンサを抜き取り、仮配線にて実装すると、音は正常に戻りました。 ただ、この16V470uFのコンデンサはすでに足を短くカットされていましたので、そのままでは基板に実装できません。 そこで、すぐ近くに有った同じようなサイズの電解コンデンサにロックタイで縛り付け、写真のごとく配線しました。低周波ですので、全く問題有りません。
今回の故障修理を境にTS850はまたAM専用受信機に戻りました。