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2025年7月 6日 (日)

2.25 inch TFT 76*284 LCDをPICで表示

AliExpress経由で76x284ピクセルしかない細長いTFT LCDがかなり安く販売されており、これを、ついでの買い物時買ったのが始まりです。 中国から到着して、予め作成して有った実験用回路に接続したのですが、肝心なバックライトが点灯しません。 販売店には、評価1のレポートを送付しましたが、なんとか動作させられないか、気になればつついていました。

Tft_lcd_225inch

左がそのLCDですが、ST7789を使ったSPIインターフェースとの事で、すでに240x320ピクセル用は実用していましたので、あまり気にする事なく購入したのですが、前述のごとくバックライトLEDが点灯しません。 今までのLCD基板ではBL端子を+3.3Vにつないでいましたので、同じように接続した結果です。

通電状態でBL端子の電圧をアナログテスターで測ると3V以上あり、どうやらVCCに接続したのは間違いだったようです。

そして、このテスターを当てているとき、LCD面がかすかに明るくなります。 テスターの内部抵抗は約200KΩですので、1KΩの抵抗でBL端子をGNDへ接続しましたが、明るさは全く変わりません。100Ωくらいまで小さくしてみたのですが、変化は有りませんでした。

広告の中で使われているプリント基板のバージョンはVER 2.0なのですが送られてきた現物のバージョンはVER:tft 2.25 2.0 と書かれており、写真で見る限り表面上は同じようにみえますが、なにかが違うのでしょう。 3週間くらいいじった後、なんらかの拍子に一瞬バックライトが点灯しました。 どうやら、まだ壊れていないみたいですので、一から再検討する事にしました。

このLCDは色々のショップが販売していますが、使用しているフレキの基板は皆同じで、その品番はFP-225TSP-09A。そこで、このフレキの仕様を調べてみると、8pinのフレキの端子番号に対する信号名とプリント基板に書かれた信号名の並びが合致しません。 基板のなかで、信号の順番を変更してあります。

そこで、ほんとうに、基板の端子に書かれた信号が実際のフレキの端子までつながっているか確認する事にしました。 まず最初にGNDを確認したのですが、導通が有りません。スルーホールが切れているみたいですので、この部分をリード線でショートしてやるとバックライトが点灯しました。 この時のBLとGND間の抵抗は6.8KΩでした。 後で確認しましたが、3.3KΩくらいがベターかも知れません。

さらにVCCの接続を確認すると、これは正常。 その他の端子は、実際にマイコンからLCDドライブ信号を出して、その信号がフレキの端子までつながっているかをオシロを使いながら確認した結果、SCL以外は全て正常につながっていました。 SCLラインだけは、どこかで断線しているみたいです。 そこで、このSCLもリード線で接続してやると、やっとLCD画面に目的の表示が現れました。 この基板のカラー構成はST7789の仕様書通りのRGB構成でした。

多分、出荷する時点では正常に動作していたのでしょうが、輸送の振動で、どこかにクラックが生じ、それが原因で断線状態になったのでは推測します。

Tft225lcd01

上が表示成功の状態です。 この表示は200W AM送信機の周波数表示と電源電圧の表示につかいます。下の写真はこのディスプレーが正常に表示出来るように改造した内容です。

Tft225lcd02_2

このLCDの評価を見ていると、全く動かなかったという評価は有りませんので、私に届いた基板だけがNGだったと考えられます。

もし、同じようなトラブルに遭遇した時、参考にして頂けたら幸いです。

 

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