おかしなオシロ画面
左の画像は私のオシロの画面です。 モードは単純なsweepで7MHzの若干歪んだ波形を見ているところです。
オシロスコープは基本的に、左から右へスィープします。 従って、描画は、左側から始まり右へ移動し、絶対に戻る事はありません。 この画像は、一度、右側に進んだ後、円弧を描くために、左側に戻っています。 基本的にはあり得ない描画です。 唯一、これが可能になるのは、CRTの輝点を左側に振る為に、スィープ信号に外乱が生じた時のみです。
この画像は、7MHzの送信機を送信状態にして、出力15W程度を、ダミーロードに消費させ、その出力端子の両端の電圧をオシロでモニターした時の波形です。
正常な出力波形は左のような波形をしており、この状態は正常状態ですが、なんらかのひょうしに上のような渦巻状の波形になってしまうもので、再現は簡単なのですが、その原因が判りません。
考えられる事は、使用しているオシロスコープがアナログ式のCRT方式で、水平、垂直の電界による偏向板で制御されているため、なんらかの外部要因で、水平偏向回路に高周波が誘導し、水平スィープの電圧を揺さぶっているのだろうとは思いますが、その原因が判らないのです。 5W以上の送信状態の時しか出ず、出力が1W以下になると出ません。
また、CRTの管内に磁界が作用したら、昔のTVのCRTと同じで、CRT上の輝点は移動します。 オシロスコープのすぐ横に、海外製のオイルヒーターが有り、正常状態の波形をしている最中にオイルヒーターの電源をONすると、異常波形になります。 オイルヒーターと電磁界をインターネット検索すると、このような情報が有りました。 しかもオイルヒーターの操作スィッチ面がオシロ側に向いておりました。 ただし、このオイルヒーターの電源をOFFにしても異常波形は出続けています。 オイルヒーターも一つの原因ではありそうですが、これだけではなさそうです。
ああでもない! こうでもない! と悪戦苦闘する事、2週間。 やっとほんとうの原因が判りました。 RF出力のコネクター内部でGND線の断線でした。 50Ωのダミー抵抗を繋ぐと、高周波が電源のGNDとオシロのGNDを経由して帰ってくる為、オシロのGNDを通るとき。水平偏向回路を高周波でゆさぶり。画面が左側へゆさぶられるものでした。 コネクター内の断線箇所を接続したら直りました。