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2014年4月25日 (金)

160m用ロングワイヤー(LW) 2

<カテゴリ:アンテナ>

既存の7メガ用垂直ダイポールやスカイドアのエレメントを共用した160m用LWは、出力により共振周波数が変化すると言うトラブルに遭遇し、解決策が見いだせませんでした。(パワーでSWRが変わる 参照) 仕方なく、これらの既存アンテナから数メーター離した所に独立したLWを臨時に設置し、コンテストの時だけ使う方法に変更しました。

LWの形態は8mの釣竿に電線を添わせ、そのてっぺんから18mのビニール線を2mの高さまで引き降ろしたもので、全長は26mになります。このエレメントが1.910で共振するように、ローディングコイルを調整した結果、給電点のインピーダンスは前回のアンテナよりかなり下がり12.5Ω付近になってしまいました。 整合トランスは10個目のタップに同軸を繋ぎ、5個目のタップからローディングコイルを経由してアンテナに接続されます。

160mlwtrans

160mlwbox

160mlwpole_2

8mの釣竿に沿った垂直部分のワイヤーは1.25SQのKIV線ですが、水平方向のワイヤーはUL1007タイプのAWG24サイズです。 この水平部分のワイヤーは自重の為、直線に引っ張る事ができず、10mくらいの部分で地上高3mくらいまで落ちています。 ただ、このワイヤーの下は即地面ではなく、深さ5mの水の無い池となっている事から、ワイヤーから実際の地面までは8mくらいはあります。これがどのように影響するのかは、やってみないと判らない状態です。 このアンテナを仮設してある場所は、全長40mのLWも実験できる広さがありますが、支柱が釣竿であることから、ワイヤーの重さに制限があり、軽量ワイヤーが手に入るまでは、この長さで実験する事にします。

アンテナアナライザーで、このアンテナの共振周波数を1.910MHz、SWR1.05に調整した後、実際に60W出力してSWRをチェックしても、SWR最少周波数は1.910MHzぴったりで、SWRも1.05以下となり、ずれは有りません。また、シュミレーション上のゲインも-2dBiくらいになっており、前回のLWと同等です。  ただし、前回のアンテナの打ち上げ角は30度くらいで、曲りなりにもDXは狙える状態でしたが、今回のアンテナは、高さが低くなり、かつ水平部分が増えた為、MMANAでのシュミレーションでは真上方向のヌルポイントがなくなり、かなり輻射するようになってしまいました。 多分、国内QSOしかできないと思われますが、やむなしです。

とりあえず、仮設した晩に2局と交信できましたが、2,3エリアでした。 また、従来S7くらいであったノイズがS9まで上がってしまいました。 そうこうしている内に、夏になり160mバンドの出番はなくなってしまいました。 そして、かなり時間がたった2014年CQ WWコンテストで使ってみました。最長距離はハバロスクの約2500Kmでした。 サハリンが+40dBで聞こえます。 また、CQを出しているJA局はのきなみ+40dBで聞こえます。 このコンテストでのJA局同士の交信は無得点ですから、交信しておりませんが、多分国内交信は問題ないと思われます。

MMANAでシュミレーションした結果は、水平面の指向性はいびつですが、垂直面は真上ではなく、多少打ち上げ角が下がっているようです。これが2500Kmをカバーした理由かもしれません。 ちなみにハバロスクの方向は下の水平面指向性のマイナスY(下向き)方向でした。 

160m25mmana

もう少し改善したく、全長40mのLWにトライしました。

160m用ロングワイヤー3に続く。

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